Instagramのリール投稿とは?ECサイトの売上に繋げるための投稿の方法を徹底解説!
ECサイトの売上を伸ばすためにInstagramを活用されている方は多いと思います。ECサイトの売上増加にはアクセスを伸ばすことが重要ですが、アクセスを伸ばすための施策の中でもSNSからの集客、特にInstagramからの集客は有効です。
ECサイトへの集客に有効なInstagramですが、特徴の異なる投稿形式がいくつか存在することはご存知でしょうか?本記事では、複数ある投稿形式のうちの一つである「リール投稿」について、定義や特徴、さらにはECサイトの売上増加につながるリール投稿の作り方などを解説します。
「リール投稿って作るのが難しそう…」と思う方も多いと思いますが、ポイントを押さえれば誰でも簡単に投稿できるものなので、まだ投稿したことがない方もこの記事を読んでリール投稿にチャレンジしてみましょう。
リール投稿とは
リール投稿とは、Instagramの投稿形式の中の一つです。ホーム画面とプロフィール画面、発見タブ、リールタブという4つの主要な画面に表示されるため、Instagramを利用している方なら無意識的にリール投稿をご覧になっていると思います。
特に「リールタブ」は、スマートフォンでInstagramアプリを開いた画面の右下にあるタブのことで、このタブを開けばユーザーが簡単にリール動画を見ることができます。
リールタブでは、フォローしていないアカウントの動画も表示されるため「フォロワー以外の多くの人にも動画を見てもらえる可能性がある」といえます。
リール投稿で投稿できる内容
リール投稿では、主に以下の内容を投稿することができます。
・90秒以内の動画
・音源(動画内の音声とは別)
・テキスト(ハッシュタグを含む)
・アカウントのタグ付け
・位置情報
他の投稿との比較
リール投稿の特徴を理解するためには、他の投稿形式と比較すると理解しやすいでしょう。
以下はInstagramにおけるいくつかの投稿形式を比較した表です。
Instagramの投稿は上記のように投稿形式によって特徴が異なるため、伝えたい商品の魅力や情報によって使い分ける必要があります。
投稿形式ごとの特徴を理解し、投稿形式を選びましょう。
Youtubeショート、TikTokとの比較
次に、リール投稿と同じく短尺動画(ショート動画)で投稿を行うSNSであるTikTokとYouTubeショートと特徴を比べてみましょう。
SNSと比較すると、Instagram はメインユーザー層が20~30代の女性であることや、複数あるInstagramの投稿形式のひとつであることなどが特徴として挙げられます。
また、Instagram(リール動画)は、短尺動画に注力しているプラットフォームの中でも特にビジネス関連機能のアップデート(※)が多く、ビジネス目的のアカウント運用と親和性が高くなっていることも特徴のひとつです。
※「ビジネス関連機能のアップデート」には以下のようなものがあります。
・ショッピング機能の追加・拡充(フィードにしかなかったものがリール・ストーリーズにも拡充されている)
・インサイトで確認可能な指標のアップデート(サイトの流入数などが確認できるようになった)
・ビジネスカテゴリの拡充 など
リール投稿から商品を購入してもらう方法
リール投稿から商品を購入してもらう方法は大きく分けて2つあります。
そのどちらも、商品購入を増やすために必須である「ECサイトへの流入数(アクセス数)を増やす」ことを可能にする方法なので、今から紹介する方法を必ず押さえておきましょう。
(1)ショッピング機能を使い商品画像にタグをつけることでECサイトにアクセスしてもらう
Instagramには「ショッピング機能」という機能があります。
ショッピング機能とは、リール投稿に表示される商品をタップすることでECサイトへ遷移し購入できるという機能です。Instagram上でウィンドショッピングのような体験ができ、多くの人に利用されています。
以下はショッピング機能で作成された投稿例になります。リール投稿の下部分に「商品タグ」をつけることができ、これをユーザーがタップすることでECサイトへ移動することができます。
ショッピング機能は、リール投稿から直接ECサイトへ遷移できるため、CV(購入)に繋がりやすいという特徴があります。
ショッピング機能を導入するためには、いくつかの条件を満たす必要があります。ショッピング機能の導入の方法についてはこちらで解説しています。
ショッピング機能を導入し、リール投稿からECサイトへの流入を強化しましょう。
(2)リール投稿からプロフィールへ遷移してECサイトにアクセスしてもらう
リール投稿を見たユーザーをプロフィール画面へ遷移させ、ECサイトへのリンクからアクセスしてもらうという方法もあります。
以下は、Instagramアカウントのプロフィール画面の例ですが、プロフィール画面にECサイトURLを貼ることができます。
このURLをタップしてもらうためには、リール投稿のテキストで「購入はプロフィールから@○○(アカウント名)」などの記載をします。以下は「@○○(アカウント名)」でプロフィールに遷移してもらう一例です。
リール投稿から自社商品に興味を持ったユーザーは、「@○○(アカウント名)」(赤線で囲った部分)をタップし、プロフィール画面へ移動、そして最後にサイトへ誘導することができます。
ショッピング機能と比較すると、CV(購入)までのステップが多くなっているという印象を抱くかもしれませんが、プロフィール画面に移動してもらうことで他投稿を見せたり、興味関心が高ければアカウントのフォローに繋げられたりする、という別観点でのメリットがあります。
ただし、ECサイトURLをプロフィールに貼るためには「ビジネスアカウントへの移行」という作業を行う必要があります。Instagramのアカウントには個人アカウントとビジネスアカウントが存在し、ビジネスアカウントを作成するためには、個人アカウント作成後にビジネスアカウントに移行させる必要があります。ビジネスアカウントへの移行の方法についてはこちら で詳しく解説しています。
以上が、リール投稿から商品を購入してもらう方法になります。Instagram経由でのECサイトへの流入を増やすためには非常に重要な施策になりますので、自社アカウントでも行ってみましょう。
リール投稿の作成・投稿方法
リール動画を作成する一般的な方法としては、Instagramのアプリでリール動画を作成する方法と動画制作アプリで作成する方法の2つがあります。
(1)Instagramのアプリでリール動画を作成する場合の手順
まずは、Instagramのアプリでリール動画を作成する場合の動画作成~投稿の手順について説明します。手順は以下になります。
1.Instagramの(スマートフォン)アプリを開く
2.ストーリーズ画面に移動する
3.画面下部分の「リール」を選択する
4.画面左側のツール(音楽・エフェクト・秒数指定・レイアウトなど)を使用しながら、画面下部分の撮影ボタン(丸いアイコン)を長押しして撮影する
※あらかじめ撮影した動画・写真を使用することも可能で、その場合は左下のライブラリから使用したい動画・写真を選択する
5.テキストやタグ付け、位置情報などの追加を行い「シェア」をタップ
6.投稿完了
このように撮影~投稿までをInstagramのアプリ上で簡単に行えることもリール動画の特徴のひとつです。
(2)動画制作アプリで作成する場合の手順
次に動画制作アプリで作成する場合の動画作成~投稿の手順について説明します。手順は以下になります。
1.動画制作アプリでリール動画を作成する
2.Instagramの(スマートフォン)アプリを開く
3.ストーリーズ画面に移動する
4.画面下部分の「リール」を選択する
5.アルバムからアプリで制作した動画を制作
6.テキストやタグ付け、位置情報などの追加を行い「シェア」をタップ
7.投稿完了
リール動画制作ができるアプリは以下のようなものがあります。
Promeo
Promeoという映像制作アプリは、Instagram投稿専用のテンプレートがあるため、誰でも簡単にお洒落なリール投稿をつくることが可能です。
「リールを作ったことがない方」におすすめのアプリです。
ダウンロード用リンク↓
https://apps.apple.com/jp/app/promeo-かんたん動画-写真デザイン編集/id1521599139
CapCut
非常に簡単な操作で動画を制作できることが特徴のアプリです。動画のフォーマットを「9:16」にすることで、リール投稿にすることが可能です。
ダウンロード用リンク↓
https://apps.apple.com/jp/app/capcut-動画編集アプリ/id1500855883
このようなアプリを活用して動画編集をすることで、リール動画の作成を簡単に行うことができます。必要に応じて導入してみましょう。
ECの売上増加に繋がるリール投稿
ここからは、実際にリール投稿を作成/投稿する際に、ECサイトの売上拡大を促進するための投稿のコツを紹介します。リール投稿をEC売上に繋げるためには、以下3つを特に意識する必要があります。
・多くのユーザーに届ける
・投稿のエンゲージメントを高める
・フォロワーを獲得する
これら3つの観点に分けて、それぞれに関連する施策を紹介します。
(1)多くのユーザーに届けるための施策
リール投稿をEC売上に繋げるためには、まず多くのユーザーにリール投稿を見てもらう必要があります。投稿がユーザーの目(画面)に届かなければ、ユーザーにとって有益な投稿かどうかをそもそも判断してもらえません。ユーザーは有益な投稿であると判断して初めて商品に興味を持ち、ECサイトへアクセスした後に購入につながります。つまり、最終的にECサイトへアクセスし購入してもらうためには、まずユーザーの目(画面)に投稿を届けることが重要になります。
リール投稿を多くのユーザーに届けるための具体的な施策は、以下のようなものがあります。
(ア)目標となるリーチ数・再生数を決める
まずはどのくらいのユーザーに届けたいのか、目標となる数値を決めます。一般に、この作業を「KPI設定」といいます。
多くのユーザーにリール投稿を届けたい、という前提があった場合、目標数値として設定するのは主にリーチ数(ユーザーの画面に投稿が表示された回数)です。KPI設定やリーチ数などの数値の確認方法についてはこちらで解説しています。
現状の自社アカウントの数値を確認し、実現可能性を踏まえた目標設定を行いましょう。
(イ)人気の音楽をつける
リール投稿に人気の音源を使うことで、リールタブに表示される確率が上がったり、リールの再生回数が伸びたりする可能性があります。また、人気の音楽からリール動画を探し、あなたの投稿にリーチするというユーザーの導線をつくることもできます。
人気の音楽の探し方は、発見タブでエンゲージメントの高いリール動画の音源を調べる方法があります。特に、音楽の題名の左側に「↗」マークのついている音楽は、人気急上昇している音楽であるという指標になります。
発見タブで見つけた人気の音楽の中で、自社の投稿にマッチしそうなものがあれば使ってみましょう。
(ウ)関連するハッシュタグを決める
ハッシュタグとは、リール投稿のテキストに追加できる「#」マークを使用したタグのことです。ハッシュタグがつけられた投稿は、以下のようなハッシュタグページに追加されます。
リール投稿は左上に表示される投稿をタップすることで確認でき、スクロールしていくと検索したハッシュタグのついたリール投稿を連続して再生することができます。
「#リップ」というハッシュタグをつけたとすると、リール投稿は上記のハッシュタグページ)に追加されます。
「#リップ」の検索結果は217万件あり、人気の投稿が上位表示されます。検索ボリュームが大きければ大きいほど、上位表示されることが難しくなります。そのため、投稿数の比較的少ないハッシュタグをつけたり、なるべく多く関連するハッシュタグをつけたり(最大30個)という工夫が有効です。自社ブランド・商品の特徴を洗い出し、ハッシュタグを選定しましょう。
自社内でハッシュタグを見つけ出すことが難しい場合、ハッシュタグ検索ツールを使用することも有効です。
以下は、ハッシュタグ検索ツールの例である「はしゅれこ」です。1つキーワードを検索すると、関連するハッシュタグが表示されます。
「はしゅれこ」のように無料でご利用いただけるツールも多数ございますので、ぜひ活用を検討してみてください。
(エ)リール動画をInstagram広告として出稿する
リール投稿はInstagram広告としても利用できることをご存じでしたか?広告は連続して表示されるリール動画の間に表示されます。
売り出したい商品がある場合、その商品を紹介したリール投稿を広告として出稿することで多くのユーザーに投稿を届けることができます。
基本的なInstagram広告の情報(広告出稿の方法や注意点など)はこちらの記事で紹介しています。他の施策と比較して費用がかかる点がデメリットではありますが、予算に余裕のある方は試してみると良いでしょう。
(2)投稿のエンゲージメントを高めるための施策
多くのユーザーにリール投稿を見てもらうだけではECの売上に繋げることはできません。リール投稿へ興味・関心を抱いてもらう必要があります。
Instagramにおいて、ユーザーの投稿への興味関心はエンゲージメント数(いいね!、コメント、保存、シェアの数)に表れます。エンゲージメントを高めるための具体的な施策は以下のようなものがあります。
(ア)解像度が低くならないよう注意する
解像度は、動画の画質に関わる重要な要素です。リール動画の解像度が低いと粗くぼやけた動画になってしまいます。
Instagramの公式ホームページではリール解像度は1080×1920pxが推奨されています。リール動画作成の際にはこれを基準としましょう。
(イ)カバー画像を作成する
リール動画はカバー画像と呼ばれる動画のサムネイルに当たる部分を作成することが可能です。
カバー画像を作ることで、プロフィール画面からリールを見るユーザーに「プロフィール画面に統一感がある」という印象を持たせることができたり、カバー画像を見て「タップして再生したい」と思わせたりすることができます。カバー画像は作らなくてもリール投稿をすることができますが、クリックを促すカバー画像の設定をお勧めします。
(ウ)ストーリー構成に「起承転結」をつくる
「起承転結」を意識したストーリー構成を作ることで、リール動画を目にしたユーザーからエンゲージメントを獲得できる可能性が高まります。
短い動画であるからこそストーリー構成は非常に重要です。「起
承転結」を意識し、ユーザーの心をつかむリール投稿づくりを意識しましょう。
(エ)最初の1~3秒で動画に興味を持ってもらう
リール投稿は、発見タブで再生される際など、ユーザーにとって「興味がない」と判断されたものはすぐにスクロールされてしまいます。つまり、最初の数秒(約1~3秒)で投稿に興味を持ってもらうことがエンゲージメントにつながるのです。
「○○なときどうする?」などの疑問形を構成の最初に持ってきたり、「○○社のおすすめ商品○選」などの投稿タイトルを最初に持ってきたりなどの工夫をすることで最初の数秒でユーザーが「最後まで見てみよう」と思うようになります。
リール動画作成時は、特に最初の数秒はユーザーの心に刺さるものかどうか意識しましょう。
(3)フォロワーを獲得するための施策
最後にフォロワーを獲得するための施策を紹介します。Instagramにおいて、「フォロワー≒自社アカウントの情報を継続的に見たい、自社アカウントのファン」と解釈することができます。
自社商品への興味関心の高いユーザーを増やし、自社のファン・フォロワーを獲得していきましょう。
(ア)定期的にリール投稿を行う
どの投稿にも言えることですが、フォロワーを獲得するためには定期的な投稿をすることが重要です。定期的に投稿をしていないアカウントの場合、ユーザーにとって「フォローしていても情報が得られないアカウント」というイメージを持たれてしまします。
理想は週に2~3回の投稿ですが、投稿頻度を重視しすぎて投稿のクオリティが落ちてしまってはいけません。無理のない範囲で、定期的な投稿を行いましょう。
(イ)キャンペーン投稿をする
企業アカウントでは、フォロワー獲得のために商品のプレゼントキャンペーンやクーポン配布キャンペーンを行うことがあります。「アカウントフォロー」をキャンペーン応募の資格とすることで、商品が欲しいユーザーにフォローしてもらうことができます。
Instagramの投稿の中でも特に多くのユーザーに届きやすいリール動画でキャンペーン投稿を行うことで、フォロワー増加を図ることができます。
キャンペーン投稿をする際は「#プレゼントキャンペーン」「#プレゼントキャンペーン実施」などのハッシュタグをつけて投稿しましょう。
企業アカウントのリール動画成功例
ここからは、実際に企業アカウントがどのようなリール投稿をしているのかを紹介していきます。自社の商材・サービス等と照らし合わせて、ヒントにして欲しいです。
北欧、暮らしの道具店は、北欧デザインの日用品を販売するメディア・ECサイトです。Instagram アカウントでは、バイヤーのおすすめグッズ・新商品などをリール動画で紹介しています。
どの動画も統一感があり、自社の世界観がよく現れているので参考にしてみましょう。
AND PLANETS
観葉植物・ドライフラワーなどを販売するECショップです。
リール動画では、観葉植物紹介や育て方、部屋レイアウトの提案などを発信しています。インテリア商材を扱う方にも参考になるはずですので是非チェックしてみて下さい。
ユニクロ
ユニクロはECでの売上を年々伸ばしている企業として知られています。
Instagramの運用も強化しており、リール動画ではユニクロ商品を使ったコーディネートやインフルエンサーを起用した動画投稿などを行っています。
動画は洋服の着用感をユーザーに伝えやすいため、リール動画とアパレルの親和性は高いです。
以上が、企業アカウントのリール動画成功例になります。自社でのリール動画作成の際の参考にしましょう。
まとめ
いかがでしょうか?この記事でご説明したECの売上につながるリール投稿のコツや注意点を理解いただけたと思います。魅力あるリール投稿をし、ECサイトへの流入を増加させることで、売上増加を目指しましょう。