楽天サンキュークーポンの始め方|発行手順から注意点・効果測定まで一挙解説
- 楽天市場

楽天市場の運用をする上でリピーター獲得に課題を感じている店舗担当者は少なくありません。
新規顧客を獲得するための広告費は年々増加傾向にあり、費用対効果の高い既存顧客への施策が求められつつあります。
そのような状況において活用していきたいのが、本記事でご紹介する「楽天サンキュークーポン」です。
今回の記事では、楽天サンキュークーポンの基本的な仕組みから発行方法、導入するメリットや運用時の注意点、効果測定の方法まで徹底的に解説します。
リピート購入率を高め、店舗のLTV(顧客生涯価値)を向上させたい方はぜひ最後までチェックしてみてください!
Contents
楽天サンキュークーポンとは?

引用元:https://navi-manual.faq.rakuten.net/promotion/000038949?scid=wi_man_syncsearch
楽天サンキュークーポンとは、楽天市場の出店店舗が商品を購入完了したユーザーに対して自動的に発行できる割引クーポンです。
楽天RMS上で設定を行うと、ユーザーが商品を購入した後に次回利用できるクーポンが自動で付与されます。
また、その際の割引原資は出店店舗の負担となります。
クーポンを発行するたびに店舗側が手動で操作する必要はなく、一度設定すれば自動的に運用される点が大きな特徴です。
店舗の運用工数を抑えながら、継続的にリピート促進施策を展開できます。
表示されるタイミングと場所

引用元:https://event.rakuten.co.jp/coupon/about/
ユーザーがクーポンを受け取るタイミングは、購入完了後です。
お買い物完了画面やサンクスメールでクーポン付与の通知が届きます。
受け取ったクーポンは、楽天会員ページ内の「myクーポン」で確認できます。
クーポンは発行した店舗でのみ利用可能なため、ユーザーが他店舗で使うことはできず、再来店・再購入を促す設計になっています。
他クーポン施策との違い
楽天市場にはサンキュークーポン以外にも複数のクーポン施策が存在します。
それぞれの役割を整理しておきましょう。
| 楽天市場のクーポン種類 | 配布タイミング | 目的 |
| 配布型クーポン | 店舗が任意に発行し、ユーザーに配布 | 購入促進・キャンペーン |
| サービスクーポン | 楽天市場が発行 | 集客・販促 |
| クーポンアドバンス広告 | 広告としてクーポンを配信 | 新規顧客獲得 |
| サンキュークーポン | 購入後自動配布 | リピート購入促進 |
サンキュークーポンは「購入後のユーザー」に対して自動配布される点が特徴で、既存顧客のリピート購入を促進する施策として活用されます。
楽天サンキュークーポンを発行する3つのメリット
楽天サンキュークーポンは、購入後のユーザーに自動でクーポンを付与できる機能ですが、単に割引を提供するだけの施策ではありません。
リピート購入の促進や広告費の最適化など、店舗運営においてさまざまなメリットがあります。
ここでは、楽天サンキュークーポンを導入することで得られる代表的な3つのメリットを解説します。
メリット1 リピート購入率を高められる
楽天市場のようなモール型ECでは、新規顧客の獲得競争が激しいため、既存顧客のリピート購入をいかに増やすかが重要なポイントです。
一度購入したユーザーは、その商品や店舗に対して一定の信頼感を持っている状態です。
そのため、適切なタイミングで再購入を促す施策を行うことで、効率的に売上につなげることができます。
その施策の一つが、購入後にクーポンを配布するアプローチです。
購入直後という購買意欲が高い状態で次回購入のきっかけを作ることで、「もう一度購入しよう」という意欲を引き出しやすくなります。
こうした既存顧客へのアプローチが重要とされる背景には、マーケティングの基本的な考え方として「1:5の法則」が知られています。
これは、新規顧客を獲得するためには既存顧客を維持するコストの約5倍がかかるという考え方です。
また、顧客維持の重要性を示す指標として「5:25の法則」もあります。
これは顧客維持率を5%改善するだけで、利益が25%以上向上する可能性があるというものです。
こうした顧客ロイヤルティの研究は、Harvard Business Reviewでも紹介されています。
このように既存顧客との関係を継続させることは、EC運営においても重要なポイントです。
サンキュークーポンは、こうしたリピート促進を効率的に実現できる施策です。
購入の余韻が残っているうちに次回購入のきっかけを作れるため、リピート転換率が高まりやすい傾向があります。
継続的なリピート購入によってLTVが向上し、店舗の安定した収益基盤の構築にもつながります。
メリット2 コストを抑えて運用できる
サンキュークーポンは、広告費をかけずに既存顧客へアプローチできる有効な手段です。
新規顧客を広告で獲得する場合と比較して、コスト効率が格段に高くなります。
また、一度RMSで設定を完了すれば、その後は自動で配布されるため、継続的な運用に手間がかかりません。
限られたリソースでも実施しやすく、日々の業務負担を増やさずにリピート施策を回せる点も大きなメリットです。
さらに、割引率や最低購入金額、有効期限などを自由に設定できるため、利益を確保しながら柔軟に運用できる点も特徴です。
店舗の利益構造に合わせて調整できるため、過度なコスト増加を防ぎつつ施策を継続できます。
メリット3 レビュー獲得にも活用できる
サンキュークーポンは、リピート購入の促進を目的とした自動配布の機能ですが、レビュー獲得施策と組み合わせることで、口コミの増加にもつなげることが可能です。
例えば、サンクスメールなどでレビュー投稿のお願いを行う際に、あわせてサンキュークーポンの案内を記載することで、ユーザーとの接点を強化できます。
ただし、サンキュークーポン自体はあくまで購入後に自動付与される仕組みであり、レビュー投稿の依頼とは別の施策として運用する必要があるため注意が必要です。
また、繰り返し購入してくれるユーザーほど商品への満足度が高い傾向があるため、結果として好意的なレビューが集まりやすくなります。
口コミが増えることで、購入を検討している新規ユーザーの判断材料が増え、商品ページのCVR(転換率)向上も狙うことができます。
このように、サンキュークーポンとレビュー施策を適切に組み合わせることで、既存顧客へのアプローチが新規顧客を獲得するサイクルを生み出すことができるのです。
楽天サンキュークーポンの発行方法
楽天サンキュークーポンの設定は、楽天RMSから行います。
設定画面では、クーポン名や割引内容、有効期限など、いくつかの項目を事前に決めておく必要があります。
まずは、どのような項目を設定できるのかを確認しておきましょう。
手順については、その後に詳しく解説します。
| 設定できる項目 | 設定項目 | 補足 |
| 値引きプラン | 定額値引き/定率値引き | 定率値引き |
| クーポン獲得金額上限 | 任意で設定 | 上限を設けないことも可能 |
| クーポンの獲得期間 | 開始日/終了日 | 配布期間を設定 |
| 獲得対象ユーザー | すべてのユーザー / 初回購入ユーザーのみ | ターゲット設定 |
| クーポン利用金額上限 | 制限あり / 制限なし | 利用上限の有無 |
| 1ユーザーあたりの利用回数上限 | 回数指定 / 無制限 | 利用回数の制御 |
| クーポン併用可否 | 併用可 / 併用不可 | 他クーポンとの併用設定 |
| クーポンが有効になるまでの期間 | 任意で設定 | 即時 or 日数指定 |
| クーポン有効期限 | 1ヶ月 / 2ヶ月 / 3ヶ月 | 利用可能期間 |
STEP1 「サンキュークーポン登録画面」を開く

引用:https://navi-manual.faq.rakuten.net/promotion/000038949?scid=wi_man_syncsearch
楽天RMSの左側メニューから「店舗設定」を選択し、「クーポン設定」を開きます。
その後、「サンキュークーポン(自動付与型)」を選択してください。
STEP 2 「サンキュークーポンを新規登録する」をクリックする

引用:https://navi-manual.faq.rakuten.net/promotion/000038949?scid=wi_man_syncsearch
新規登録ボタンをクリックして、入力フォームを開きます。
STEP 3 各項目を入力して「登録する」をクリックする


クーポン設定画面で、以下の項目を入力します。
- クーポン名:ユーザーに表示される名称。用途がわかりやすい名前に設定しましょう。
- 割引内容:定額値引きまたは定率値引きを選択します。
- 最低購入金額:クーポンを利用できる条件となる購入金額を設定します。
- 有効期限:1ヶ月・2ヶ月・3ヶ月の中から選択します。
- 対象商品:全商品または特定の商品を指定できます。
- 配布対象ユーザー:すべてのユーザー、または初回購入ユーザーなどを選択します。
- 他クーポンとの併用可否:基本的には「併用不可」の設定が推奨されます。
入力内容を確認したうえで「登録する」をクリックすれば設定完了です。
楽天サンキュークーポンを使う際の注意点
サンキュークーポンは、リピート購入を促進するうえで有効な施策ですが、設定内容によっては利益を圧迫したり、想定通りの効果が得られなかったりする場合もあります。
割引率や有効期限、他クーポンとの併用設定などを適切に設計することで、リピート促進と収益性のバランスを保ちながら運用することが可能です。
ここでは、サンキュークーポンを運用する際に押さえておきたい主な注意点を解説します。
割引率・割引額の設定に注意する
割引率を高く設定しすぎると、商品が売れても利益が残らない事態に陥ります。
一方で、割引率が低すぎるとユーザーにとって魅力が弱く、クーポンが利用されにくくなります。
適切な割引率は、商品の利益率やリピートの重要度によって異なります。
まずは自社商品の原価や利益構造を把握したうえで、無理のない範囲で設定することが重要です。
また、クーポンの利用状況や売上への影響を確認しながら、割引率や最低購入金額を調整していく運用が求められます。
初期は控えめな割引からスタートし、段階的に最適な水準を探っていく方法が安全です。
有効期限は短すぎず長すぎず設定する
有効期限が長すぎると、ユーザーがクーポンの存在を忘れ、失効するケースが増えます。緊急性が薄れて利用率が下がる原因にも。
逆に短すぎると、次の購入タイミングが来る前に期限が切れてしまい、活用機会を逃してしまいます。
このように、有効期限の設定はクーポンの利用率に影響するため、商品の購入サイクルに合わせた期限設定が重要です。
たとえば30日分のサプリメントを販売している場合は、有効期限を1ヶ月に設定することで、消費タイミングに合わせた再購入を促せます。
1ヶ月・2ヶ月・3ヶ月の3つの選択肢から、商材の特性に合った期間を選びましょう。
他クーポンとの併用可否の設定を確認する
設定の際に「他クーポンとの併用可否」を誤って設定すると、複数の割引が同時に適用され、想定外の大幅値引きが発生するリスクがあります。
配布型クーポンや楽天のサービスクーポンが同時に適用されると、割引の合計が利益率を超えてしまう場合も…。
基本的には「併用不可」に設定したうえで、意図的に併用させる場合のみ個別に判断する運用が望ましいです。
獲得条件は広く、利用条件で調整する
クーポンの獲得条件を厳しくすると、リピーターになり得るユーザーを取りこぼしてしまう可能性があります。
運用の初期段階では、「すべてのユーザー」がクーポンを受け取れる状態にしておくことが、機会損失を防ぐ有効なアプローチとなります。
一方で、利益を守るための仕組みは利用条件側で担保しましょう。
最低購入金額の設定などの絞り込みを活用することで、収益性を損なわずにクーポンを運用できます。
また、条件が複雑になりすぎると、ユーザーが利用を諦めてしまうリスクもあります。
「使いやすさ」を意識し、シンプルでわかりやすい条件設計にすることが重要です。
このように、サンキュークーポンは「広く配布し、利用条件で調整する」という考え方で設計することがポイントです。
RMSで確認すべき指標 | サンキュークーポンの効果測定方法
楽天サンキュークーポンは、設定して配布するだけでなく、実際にどの程度利用されているのかを定期的に確認することが重要です。
利用率や売上への影響を把握することで、割引率や有効期限などの設定が適切かどうかを判断できます。
楽天RMSにはクーポンの利用状況を確認できる分析機能が用意されています。
ここでは、サンキュークーポンの効果を測定する際に確認しておきたい主な指標をご紹介します。
サンキュークーポンの効果測定で確認できる指標
サンキュークーポンの効果は、楽天RMS内の「クーポン効果測定」や「サンキュークーポン管理画面」から確認できます。
画面ごとに確認できる指標が異なるため、それぞれを組み合わせて分析することが重要です。
◾️「クーポン効果測定」で確認できる指標
- クーポン経由の売上(日別/月別)
- クーポン経由の売上件数(日別/月別)
- クーポンの利用枚数(日別/月別)
◾️「サンキュークーポン管理画面」で確認できる指標
- 利用数(クーポンごと)
- 獲得数(クーポンごと)
なお、クーポンの利用率はRMS上で直接確認できないため、「利用数 ÷ 獲得数」で算出しましょう。
この利用率をもとに、割引率や有効期限の見直しを行うことが重要なポイントです。
効果が低い場合の改善ポイント
利用率が低い場合は、割引率(金額)が魅力的でないか、有効期限が短すぎる可能性があります。
まず割引率の引き上げを試み、それでも改善しない場合は有効期限の延長も検討しましょう。
クーポン経由の売上は増えているが利益が圧迫されている場合は、割引率(金額)の引き下げや最低購入金額の引き上げが有効です。
データを継続的に観察しながら、小さな改善を繰り返していきましょう。
効果を最大化するサンキュークーポン活用のポイント3つ
繰り返しになりますが、サンキュークーポンとは設定して配布するだけでもリピート購入の促進に役立つ施策です。
運用方法を工夫することでさらに効果を高めることができます。
楽天市場のイベント時期に合わせた有効期限の設定や、メルマガ・LINEと組み合わせた告知などを行うことで、クーポンの利用率や再購入率の向上が期待できます。ここでは、サンキュークーポンの効果を最大化するための活用ポイントを紹介します。
ポイント1 楽天イベント時期に合わせて有効期限を設定する
お買い物マラソンや楽天スーパーSALEなどの大型イベントは、ユーザーの購買意欲が最も高まるタイミングです。
サンキュークーポンは、こうした時期に合わせて「獲得期間」を設定することで、購買意欲の高いユーザーに対して効率的に配布できます。
サンキュークーポンの有効期限は、ユーザーごとの獲得タイミングを起点に設定されるため、特定のイベント日に合わせて調整することはできません。
そのため、配布タイミング(獲得期間)をイベントに合わせる設計が重要になります。
イベントカレンダーを事前に確認し、購買意欲が高まるタイミングにクーポンが付与されるように設定しましょう。
ポイント2 メルマガ・LINEと組み合わせてクーポンの見落としを防ぐ
楽天システムはクーポンの有効期限が近づくとユーザーに通知を送ります。
しかし、通知に気づかずに失効するケースも少なくありません。
店舗独自のメルマガやLINE公式アカウントを活用して、クーポン配布のお知らせや有効期限のリマインドを行うことで、利用率の底上げが図れます。
さらに「クーポンをお持ちのお客様へ、新商品が入荷しました」という形でクーポン保有者に向けた情報発信を行えば、クーポンを起点にしたコミュニケーション設計が可能になります。
ポイント3 サンキュークーポンはレビュー促進にも使える
サンキュークーポンは、レビュー件数の増加にも活用できます。
購入者へクーポンを配布しつつ、サンクスメールでレビュー投稿のお願いを合わせて送付することで、間接的に投稿を促せます。
まとめ
楽天サンキュークーポンは、購入後のユーザーに自動でクーポンを届けられる低コスト・低工数のリピート促進施策です。
設定方法はシンプルで、一度設定すれば継続的に運用できます。
サンキュークーポンを戦略的に活用し、リピーター獲得とLTV向上につなげていきましょう!