【ECサイト運営者向け】お買い物ガイドはカゴ落ち率対策に有効?
- 自社EC
ECサイトを運営されていて、日々TOPページや商品ページの定期的な見直しをして、だいぶ充実してきたにも関わらず、売り上げが伸び悩んでいる方はいらっしゃるでしょうか。
意外と見落とされがちなのが、『お買い物ガイド』の存在です。お買い物ガイドは一度作ったらなかなか変更しない部分だと思われますが、あなたのECサイトのお買い物ガイドは、ユーザー向けになっているでしょうか?
この記事では、お買い物ガイドの重要性・サイトの見直し方についてご説明していきたいと思います。お買い物ガイドをまだ作っていない、という方にもお勧めですので、ぜひ最後までお読みください。
Contents
お買い物ガイドが重要な理由
新規ユーザーはサイトの使い方がわからない!
まず、お買い物ガイドの重要性についてご説明いたします。運営側は毎日のようにサイトを見ており、当然使い方も熟知していますが、新規ユーザーは基本的にサイトの使い方がわからず、使い方がわからないと先に進むことができません。
最悪の場合、ユーザーが「買いたい」と思い、カートに商品を入れたにもかかわらず、カートから離脱してしまう(=カゴ落ち)という事態が起こってしまうのです。アメリカの調査資料によると、カゴ落ち率の平均値はなんと「69.80%」というデータもあります。これはおよそ7割近くのユーザーが商品を購入せずカートから離脱してしまっていることを示しており、ECサイトを運営する上で重大な機会損失と言えます。このカゴ落ちを防ぐ上で重要になってくるのが、お買い物ガイドの存在なのです。
カートでの離脱を防ぐ!
それでは、カートでの離脱(=カゴ落ち)を防ぐには、どうすれば良いのでしょうか?カゴ落ちの代表的な原因としては、「送料・手数料などの追加費用が高かった」「配送日が長すぎた」「希望の決済方法がなかった」「会員登録が必要だった」「クレジットカード入力をして大丈夫か不安」など様々です。
送料・手数料や、配送日、決済方法については、事前に知らされていれば、購入者も安心して購入することができます。これらの情報を事前に記載しておき、知らせることができるのが、お買い物ガイドページの存在なのです。
また、カゴ落ちを防ぐ対策の一つとして、送料無料にすることも有効です。Baymard社のショッピングカート離脱に関する調査によると、55%の人が会計時に余分なコスト(送料、税金、手数料など)がかかるためにカートを離脱しているそうです。送料無料にすることが難しい場合でも、なるべく送料を最小限に収めるようにしましょう。『○○円以上で送料無料』などのようにするのも、まとめ買いを促すことができ効果的と言えます。
返品ポリシーについても、明確に伝えるようにしましょう。ある調査によると、消費者の80%は、「簡単な返品ポリシーが明記されていない限り、そのECサイトで買い物をすることはない」と回答しているそうです。初めてのECサイトでお買い物をするとき、『イメージと全く違うものが届いたらどうしよう』『サイズが合わなかったらどうしよう』と不安になったことはないでしょうか。返品ポリシーがない場合は、『未使用であれば○○日以内で返品可能』など検討することをおすすめします。また、購入後のトラブルなどを防ぐためにも、返品ポリシーを明確にしておくことは重要になります。
お買い物ガイドからサイトを見直そう
ペルソナ(ターゲット)に沿った機能性になっているか
「お買い物ガイドはすでに設置しているがカゴ落ち率が高い!」という方も、もう一度見直しを行ってみましょう。
まず、サイトのコアターゲット(年齢・性別・家族構成・職業・性格・ライフスタイルなど)をペルソナ(=架空のお客様)として設定し、お買い物ガイドが見づらくないか、わかりづらくないか、購入する際に必要な情報が載っているかをチェックしてみましょう。例えばコアターゲットの年齢層が高めのサイトでは、文字が小さすぎないか、専門的な言葉が多すぎないかなどを確認しましょう。
また、よくお問い合わせが来る内容などがあれば、お買い物ガイドに追加しておくと親切です。ペルソナを設定しておくと、今回のような購入フローの見直しだけでなく、売り上げアップの施策を考える際や、サイト運営の方針を決める際にも利用できるため、ECサイトを運営する際には是非ペルソナを作成しておくのがオススメです。
お買い物ガイドは見やすいところに設置しよう
ヘッダーかフッターに「お買い物ガイド」ページへのリンクを設置するか、専用ページを作らずとも、フッターにこれらの情報を載せておくのも良いでしょう。しかし、縦に情報量の多いサイトですと、ユーザーがフッターまで辿り着けない可能性もあります。その場合、サイドナビへ載せるなども検討し、なるべくユーザーがすぐに見つけやすいところへ設置するようにしましょう。
また、ターゲットが、『仕事が激務で忙しく、通販で早く買い物を済ませたい』方だった場合、ヘッダーのわかりやすいところにお買い物ガイドがある方が良いでしょう。このように、ターゲットに沿った場所にお買い物ガイドが設置できているかも確認してみましょう。
かご落ち通知は慎重に
お買い物ガイドの内容も充実させ、送料や手数料もわかりやすく、決済方法も充実、購入フローも複雑にならないようサイトを改善したにもかかわらず、カゴ落ち率が高い。このような場合、一体どうしたら良いのでしょうか?
そこで利用できるのが、『カートに商品を入れたままサイトを離脱しようとすると、通知を出せるツール』です。そんな便利な機能があったのかと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、こういった機能は、慎重に利用するようにしましょう。それは、買い忘れであれば効果的ですが、人によってはサイト自体にネガティブな印象を与えかねないからです。
例えば実店舗でお買い物している時に、『また今度にしよう』と思い退店しようとしたところで、店員から声をかけられたらどういう気持ちになるでしょうか?人によっては、『しつこい』『あの店にはもう行きたくない』などと思う方もいるでしょう。カゴ落ち通知については、自社の顧客を理解し、よく検討した上で、必要であれば導入するようにしましょう。
〈まとめ〉
いかがでしたか?TOPページや商品ページなどの見栄えは定期的に見直していても、なかなかお買い物ガイドを見直す方は少ないのではないかと思います。しかし、お買い物ガイドは、ユーザーの購入に直結するため、決して軽んじることはできないのです。購入方法なんて、なんとなくわかるだろうから必要ないと思う方もいるかもしれませんが、気づかないところでユーザーの購入意欲を下げてしまうことがあります。ペルソナ(=サイトの架空のお客様)を設定し、カゴ落ち率を減らすための重要な情報をまとめることのできるお買い物ガイドページが、ペルソナにとって見やすい場所に設置してあるか、わかりやすい内容になっているか、今一度見直してみてはいかがでしょうか。また、カゴ落ちを防ぐ対策としては、カゴ落ち通知ツールも便利です。しかし、人によってはしつこいなど、ネガティブなイメージも与えかねないため、慎重に導入するようにしましょう。