【ECサイト運営者向け】カゴ落ち対策でECサイトの売上アップ!カゴ落ちの発生原因と改善方法
- 自社EC
カゴ落ちとは、ユーザーがカートに商品を入れたものの、購入せず離脱してしまうことを指します。この記事では、カゴ落ち率の計算方法、カゴ落ちの原因、対策方法について説明いたしますので、ぜひ最後までご覧ください。
Contents
- 1 カゴ落ちとは
- 2 カゴ落ちの原因と対策
- 2.1 【原因】現時点で購入する気がなかった(備忘録として商品をカゴに入れていた)/【対策】カゴ落ちメール配信や、公式LINE通知、プッシュ通知で再訪促進
- 2.2 【原因】そこまで購入意欲が高くなかった/【対策】商品ページ内の情報を最適化し、購入意欲を高める
- 2.3 【原因】購入する際にアカウント作成が必要だった/【対策】ID決済サービス導入
- 2.4 【原因】入力する情報が多い、入力方法が煩雑/【対策】購入者情報入力フォーム改善
- 2.5 【原因】画面表示が遅い/【対策】サーバーの強化
- 2.6 【原因】希望の配送方法がない/【対策】配送方法の選択肢を増やす
- 2.7 【原因】配送日程が指定できない/【対策】配送日指定に対応する
- 2.8 【原因】希望の決済方法がない/【対策】決済方法を増やす
- 2.9 【原因】サイトが信頼できず、クレジットカード情報を入力したくない/【対策】常時SSL対応する
- 2.10 【原因】送料や手数料などの追加費用が想定より高かった/【対策】事前に送料や手数料を明示する
- 2.11 【原因】返品条件に不満があった/【対策】事前に返品条件を明示する
- 3 まとめ
カゴ落ちとは
カゴ落ちとは、ユーザーがECサイトでカートに商品を入れたものの、購入せず離脱してしまうことを言います。Baymard Institute社が2018年に行った調査によると、ECサイトのカゴ落ち率は、約70%にもなることがわかっています。そのため何も対策しないと、大きな機会損失となってしまいます。
カゴ落ち率の算出方法
カゴ落ち率は、以下の式で算出する事ができます。
カゴ落ちの人数 = カートに商品を入れた顧客の数 − 実際の購入者数
カゴ落ち率(%) = カゴ落ちの人数 ÷ カートに商品を入れた顧客の数 × 100
例)「カートに商品を入れた顧客の数」が1,000人で、「実際の購入者数」が300人だとすると、 カゴ落ちの人数:700人 カゴ落ち率:700÷1,000×100=70(%)
カゴ落ち発生フロー
こちらは、カゴ落ち発生のフロー図です。サイト訪問から注文完了まで、様々な場所で離脱が起こっていることが分かります。次項ではこれらの離脱の原因についての対策を説明いたします。
カゴ落ちの原因と対策
こちらでは、カゴ落ちの主な原因と対策について説明いたします。ぜひ最後までご覧ください。
【原因】現時点で購入する気がなかった(備忘録として商品をカゴに入れていた)/【対策】カゴ落ちメール配信や、公式LINE通知、プッシュ通知で再訪促進
ユーザーが現時点では購入する気がなかった(欲しいものリストのようにカゴを使っている)場合には、カゴ落ちメール配信や、公式LINE通知、プッシュ通知で対策しましょう。
カゴ落ちメール配信には、カゴ落ち対策ツールを使用するのがおすすめです。ツールは固定料金プランのものや成果課金のものまで様々です。自社で扱っている商品数やその商品の特性に合わせた料金体系を選びましょう。
公式LINE通知は、ECサイト上の会員IDとLINEのユーザーIDを紐づけることで利用できます。ただしLINEは身近なコミュニケーションツールのため、受け取り手に「興味がないメッセージが届くアカウントだ」と思われてしまうと、アカウント通知をオフにされたり、ブロックされてしまったりする恐れもありますので慎重に利用しましょう。
プッシュ通知は、ネットショップからユーザーのブラウザに直接メッセージを届けることができる機能です。あまりにも通知が多いとユーザーの購入したい気持ちがなくなってしまう恐れもありますので、通知頻度には気をつけるようにしましょう。
【原因】そこまで購入意欲が高くなかった/【対策】商品ページ内の情報を最適化し、購入意欲を高める
ユーザーの購入意欲がそこまで高くないまま離脱してしまった場合には、商品ページ内の情報を最適化し、購入意欲を高めるようにしましょう。
購入意欲を高めるためには、商品ページ内に、商品を購入して得られるメリットや受賞歴、高評価レビュー、期間限定の特典など、思わず購入したくなるような内容を記載すのがおすすめです。
【原因】購入する際にアカウント作成が必要だった/【対策】ID決済サービス導入
購入する際にアカウント作成が必要で、ユーザーが面倒で購入をやめてしまっている場合には、ID決済サービスを導入するのが良いでしょう。ID決済サービスとは、Amazon payやRakuten payなど、大手のECモールのIDで決済できるサービスのことです。作成したばかりのECサイトなどでは、ユーザーは『このサイトに個人情報を登録して大丈夫だろうか?』『カード情報を入力したくない』と感じてしまいます。そこでID決済サービスを利用することで、ユーザーは安心してログインから決済まで行うことができるため、ECサイトのCVアップに繋がります。利用料も、1件あたり4%程度と、クレジットカードの手数料3.5%〜5%程度と変わりませんので、導入していない場合は導入しておくのがおすすめです。
【原因】入力する情報が多い、入力方法が煩雑/【対策】購入者情報入力フォーム改善
購入完了に至るまでに入力情報が多く、入力の途中でユーザーが離脱してしまっている場合には、入力フォームを改善しましょう。入力項目は必要最低限にし、全角半角などの指定も設けないようにしておくのがおすすめです。近年スマホから購入するユーザーも増えていますので、郵便番号を入れると住所が自動で入力されるなど、ユーザーの入力の助けになるような機能をフォームに備えておくのも良いでしょう。
また、「戻る」ボタンを押したら入力した情報が消えてしまう、入力を中断したらタイムアウトになり始めからやり直しになってしまうなどもユーザーにとってストレスになりますので、改善しておくようにしましょう。入力し直しを防ぐため、エラー表示もリアルタイムで表示させるのが親切です。
【原因】画面表示が遅い/【対策】サーバーの強化
メディアに紹介されたり、SNSでバズったりするなど、ECサイトにアクセスが集中した際、画面表示が遅くなったりECサイトにアクセスできなくなったりすると、大きな機会損失が発生します。そのため、サーバーはできるだけ強化しておくことが重要です。
サーバーの強化には、サーバースペックの増強、サーバー台数の追加、オートスケール(アクセスの急激な増減に対処できる)のサーバー使用、セキュリティ対策(海外等からのサイバー攻撃を防ぐ)、CDNの導入、サーバー冗長化、アクセス制限(Sorryページの用意)などを行なっておくようにしましょう。
【原因】希望の配送方法がない/【対策】配送方法の選択肢を増やす
希望の配送方法がなくカゴ落ちしていると考えられる場合には、配送方法の選択肢を増やすのがおすすめです。
大手の配送業者ヤマト運輸、日本郵便、佐川急便には対応しておくのがいいでしょう。また、小さな荷物にはポスト投函便なども取り入れておくと受け取りの手間が省けるため親切です。
【原因】配送日程が指定できない/【対策】配送日指定に対応する
配送日程が指定できないと忙しい方が購入をためらってしまう場合がありますので、配送日指定にも対応しておくようにしましょう。また、到着日数を早くするためなら追加料金を支払ってもいいという人もいますので、翌日配送にも対応しておくようにしましょう。
【原因】希望の決済方法がない/【対策】決済方法を増やす
希望の決済方法がなく購入をやめている人が多いと考えられる場合には、決済方法を増やすことがおすすめです。 総務省が2021年6月に発表した「令和2年 通信利用動向調査報告書(世帯編)」によると、インターネットを使って商品を購入する際の決済手段は以下のようになっていることがわかります。
・クレジットカード決済は75.0%
・コンビニ決済は36.5%
・代引き決済は24.6%
・銀行、郵便局窓口決済は22.5%
・ネットバンキングによる振込決済は16.7%
・通信料金への上乗せ決済は15.9%
・電子マネー決済は15.7%
この中でもし対応していない決済方法がある場合には、導入を検討しておくのが良いでしょう。
【原因】サイトが信頼できず、クレジットカード情報を入力したくない/【対策】常時SSL対応する
サイトを作成したばかりで信頼が足りず、クレジットカード情報を入力してもらえない場合には、常時SSL対応することをお勧めします。
サイトのURLが『https://〜』でなく『http://〜』から始まっている場合、常時SSL対応が出来ておらず、データ通信が保護されていない状態です。常時SSL対応が出来ていないと、Chromeブラウザではアドレスバーに赤い警告表示が出たり、検索順位が下がったりする恐れがあります。レンタルサーバーが常時SSL対応に対応しているかを確認し、レンタルサーバーに連絡し手順を確認しましょう。サイト内全てのリンクが『https://〜』から始まる状態にしないと警告が出たままになってしまうので、エディタなどで一括変換するのがお勧めです。常時SSL設定が出来たら、古いアドレス『http://〜』から来てしまった人を『https://〜』に移動させるリダイレクト設定も忘れずに行うようにしましょう。
【原因】送料や手数料などの追加費用が想定より高かった/【対策】事前に送料や手数料を明示する
送料や手数料などが高くかご落ちしてしまっている場合には、事前に送料や手数料を明示するようにしましょう。 ヘッダーメニューなど見やすい位置にご利用ガイドページへのリンクを設置し、送料や手数料を記載しておくのがお勧めです。TOPページに「初めての方へ」リンクを設置、商品ページのカート付近にご利用ガイドへのテキストリンクを設置しておくのも良いでしょう。また、決済時に送料や手数料を表示させるだけでなく、カートに入れた時点で送料や手数料が表示されると、ユーザーは安心して買い物を行う事ができます。
【原因】返品条件に不満があった/【対策】事前に返品条件を明示する
返品条件に不満がある場合もカゴ落ちされてしまいますので、事前に返品条件をはっきりと明示しておくようにしましょう。特に「返品の可否」「返品条件」「返品に関わる送料負担の有無」「返金の可否」「返金時の手数料負担」については、トラブルを避けるためにも、ご利用ガイドページに必ず分かりやすく明記しておきましょう。
まとめ
いかがでしたか?カゴ落ちについて、その計算方法や、原因と対策について説明させていただきました。貴社のECサイトでカゴ落ちしているとみられる原因はどこにあるのかを見つけ、この記事を参考にぜひ対策してみてください。貴社のECサイトのカゴ落ち率が少しでも改善することを祈っております。