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ECサイトとは?ECサイトの種類や運営業務、構築方法まで徹底解説!

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ECについて

今後ECサイトを運営していく予定だが、そもそもECサイトとはどういうもので、運営にあたってどんな業務が必要かわからない。こんなお悩みはありませんか?この記事では、ECサイトの種類、ECサイト運営にはどんな業務があるのかなど、基礎知識について説明いたしますので、ぜひ最後までお読みください。

日本国内のEC市場規模

2020年に新型コロナウイルスの感染症拡大の対策としてECの利用が推奨された結果、物販系分野のECにおいては特に大幅な市場規模拡大につながりました。

経済産業省が発表した「令和3年度デジタル取引環境整備事業(電子商取引に関する市場調査)」の結果によると、2021年におけるBtoCのEC市場規模は約20.7兆円となっており、前年から比べて7.35%拡大しました。また、BtoBのEC市場規模は約372.7兆円で、前年比11.3%増となっています。

日本国内のEC市場規模
引用元: https://www.meti.go.jp/press/2022/08/20220812005/20220812005.html

BtoCにおいても、BtoBにおいてもEC市場規模は今後さらに拡大していくと考えられます。

ECサイトの種類と特徴

大きく分けると「自社ECサイト」と「ショッピングモール型ECサイト」の2種類があります。

ECサイトの種類と特徴

自社ECサイト

企業が商品やサービスを販売するために、自社で構築し運営するタイプのECサイトです。

URLも独自ドメインとなり、サイトのデザインやキャンペーンなどの施策も自由度が高いため、より自社のブランド価値を高めることができます。

また、出店手数料などがないため、長期目線では収益を最大化できる可能性もあります。自社運営のためコストコントロールがしやすいのもメリットの一つです。

一方で、難しいのは集客や宣伝です。適切なプロモーションをするためにweb広告やSEO、SNS運用ができる人員の育成が必要となります。デザインや企画なども含め、担当者のセンスや能力が結果を左右しやすくなってきます。自社でまかなうのが困難な場合は信頼できるECサイト構築・運用のパートナーがいると良いでしょう。

モショッピングール型ECサイト

他社が運営している1つのECサイト上に、複数のショップが出店しているタイプのECサイトです。日本ではAmazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングなどがよく知られています。
特徴は、その知名度によって集客が容易であることが挙げられます。上記のようなサイトでは、多くのショップを1つのサイト上で見ることができるためユーザーにとっての利便性は高く、購買意欲を高めることができます。

デメリットは出店料を支払わなければならないことです。場合によっては販促費用などが別で発生します。類似品を扱っているショップが存在する場合には価格競争が起きやすい点も注意しておきたいところです。

また、モール内ではデザインが統一化されているため、自社ECと比較するとブランディングは難しいでしょう。顧客データもモール側が保有することもあり、データを活かした積極的なマーケティングはやりにくい場合もあります。

ECサイト運営の業務

続いて、ECサイトを運営する際の業務についてです。大きく分けて「フロントエンド業務」と「バッグエンド業務」があります。

・フロントエンド業務 :

ECサイトのコンセプト作成や商品企画、プロモーションを行うなど、集客を目的としたマーケティング関連の業務がメインです。

・バックエンド業務 :

商品情報登録や受発注管理、配送手配、問い合わせ対応やアフターフォローなど、表からは見えない裏方の業務になります。

それぞれの業務と、その流れについて詳しく説明をしていきます。

ECサイトの運営業務

フロントエンド業務:商品企画

販売する商品を決める業務です。市場のニーズやトレンドを把握したり、自社のブランド力や強みを理解した上で新商品を企画していきます。また、原価率や利益率の計算、販売個数や売上予測など計画を立てていきます。

フロントエンド業務:仕入れ製造

商品企画で立てた計画に基づいて商品の発注や、製造をする業務です。
ただし、予測と違う事態が起こることもあるので、顧客の反応や売れ行きを見て柔軟に対応していく必要があります。例えば、SNSで話題になり「バズった」ことで在庫切れになると販売機会のロスとなります。      
予測不能な事態に備えて仕入れ先をひとつに絞らないことや、迅速な発注が可能な取引先かを確認しておく必要があります。

フロントエンド業務:サイト制作、改善

まず、自社ECにするのか、ECプラットフォームを利用するのかを決めます。そしてユーザーの購買意欲が上がるデザインにしていきましょう。デザインに凝りすぎてしまうとユーザーにとって使いにくいサイトになる可能性があるため、商品コンセプトやターゲットに合ったサイトにしていくことを心がけましょう。

また、更新管理業務も売上を左右する重要な業務です。「ささげ業務」とも言い、「撮影(商品撮影)」「採寸」「原稿」の頭文字を取ったものです。商品写真や商品説明文は売上に直結する重要項目。特に広告費をかけるのが難しいECサイトの場合はここが重要なマーケティング活動になってくると言えます。

フロントエンド業務:プロモーション、集客

ECサイトの売上を最大化するためのマーケティング業務です。基本的にはwebマーケティングによる広告が主になります。 そのほか、SNS運用やコンテンツマーケティングやオウンドメディアによるSEO、キャンペーン企画などを行い売上アップを狙います。

この業務ではマーケティングにまつわる知識が必要となるため、専門家の知識をかりる場合もあります。

バックエンド業務:受注処理

ECサイトでユーザーからの注文を受け付ける業務です。
注文完了をお知らせするメールの送信、在庫の引き当て作業、出荷準備などがあります。
受注後の業務ではお客様とのやり取りが発生するので、ミスやトラブルには気をつけなければなりません。

バックエンド業務:在庫管理

在庫の過不足を管理する業務です。販売予測を見ながら仕入れを行うだけでなく、過剰在庫や品切れが起こらないように適切で正確な管理が求められるため、スキルが必要な業務ともいえます。

精度の高い販売予測を立てることができると、在庫の過不足を避けることができるでしょう。実店舗を持っていたり、複数のモール型ECに出店している事業者は、リアルタイムでの在庫把握ができるようなシステム導入が必要になる場合もあります。

バックエンド業務:出荷、配送対応

出荷指示に基づいて、倉庫から商品を取り出すことをピッキング作業といいます。その商品を梱包し、伝票を付け、配送業者に引き渡すまでが、出荷作業の一連の流れとなります。

商品に適した梱包材を用いることは当然ながら、メッセージカードやクーポンなどを同封するとお客様から見た印象がより良くなりますので工夫したい点です。購入した商品によって同梱物を変えるなど、細やかなサービスを実施できるとリピーターが生まれやすくなります。

バックエンド業務:アフターサポート、問合せ対応

顧客満足度を上げるために欠かせないのがアフターサポートや問い合わせ対応です。

特に、初めて購入をしてくれたお客様には数日してから商品の使用感を尋ねるメールを送るなどして、リピートしてもらえるようにフォローをしていきましょう。その他レビュー投稿の促しや、キャンペーンやクーポンの送付も有効です。ただしメールを送りすぎるのは逆効果となるため注意が必要です。
また、クレーム対応や商品、決済などに関する問い合わせ対応は真摯な姿勢が求められます。対応が良ければファンを増やすことができる業務であるため、スピード感や対応状況の管理能力も必要です。

ECサイト構築の流れ

次に、ネットショップ開業をするにあたり、どのような手順で進めていくのかを説明いたします。

ECサイト構築の流れ

まずは、自社ECを立ち上げるのか、ショッピングモール型に出店をするのかを決めましょう。

自社EC型の場合は、大きく分けて以下の4つの構築方法があります。

・ASP型(ネット上で必要なシステムをレンタル)

・オープンソース型(ソースコードを使って自社でカスタマイズ)

・パッケージ型(パッケージをもとに独自にカスタマイズ)

・フルスクラッチ型(ゼロからサイトやシステムを立ち上げ)

自社ECの場合は自由度が高い分、費用やスタートまでの時間がかかりやすいため、小規模事業者はショッピングモール型からスタートすることが多いです。

続いて、自社ECとショッピングモール型ECそれぞれの構築の流れを見ていきましょう。

自社ECサイトの場合

大まかな流れは以下の通りです。

1.コンセプトやテーマの設計、要件決め

2.プラットフォームの選定

3.デザイン制作

4.商品登録

5.テスト注文→実際のユーザーと同じ流れで注文をし導線の確認

6.サイトオープン、改善

デザインを比較的自由にできるのが自社ECのメリットですが、ASP型の場合は決められたテンプレートから選ぶケースが多いため、他のプラットフォームに比べるとカスタマイズ性は低くなります。その分運営負担の少なさやコストを抑えられるといったメリットはあります。

自社の規模や予算、コンセプトに合ったプラットフォームを選んでいきましょう。

モールECサイトの場合

大まかな流れは以下の通りです。

1.コンセプトやショップ名決め

2.出店モールの検討

3.決済方法の確認

4.受注管理、在庫管理などバックエンド業務のフロー確認

6.商品登録

モール内には数多くの店舗がありますから、どんなお店なのかすぐに分かる名前がつけられると良いでしょう。

また、複数のモールに出店する場合は、注文に関する工程を一元化するシステムの導入も検討する必要があります。また、自社の在庫管理システムとモールの受注管理システムの連携が取れるかも社内でしっかり検証することで、業務効率を上げることができます。

ECサイト運営における課題と解決策

ECサイトを運営する事業者が抱える、よくある3つの課題が以下の通りです。

・集客ができていない

・販売率(CVR)が悪い

・リピート購入をしてもらえない

それぞれの解決策について説明をしていきます。

ECサイト運営における課題と解決策

集客の課題と解決方法

そもそも、ECサイトを認知してもらい、来店してもらわなければ売上は上がりません。ECサイトを訪れるユーザーをいかに増やすか、というのが集客の目的です。

基本的な解決策としてはweb広告による宣伝、SEO対策、SNSの運用があります。どれか1つではなく、組み合わせて集客に取り組む事業者がほとんどです。

購入率の課題と解決方法

集客ができているのに売上が伸びない場合、購入率を上げる取り組みをしなければいけません。多くのECサイトでは商品購入をCV(コンバージョン)として設定しています。CVR(コンバージョン率)を上げるためには、商品画像や説明文が適切かをチェックしたり、購入までストレスなく進む導線ができているか、などを確認していきましょう。

例えば、ユーザーが目的の商品を見つけられない、見つけても入力フォーム対策ができておらず入力がしにくい、など、ユーザーがストレスを感じてしまう作りになっていると離脱しやすくなってしまいます。

リピート率の課題と解決方法

ECサイト全体での平均リピート率は、30〜40%と言われています。また業界ごとに見てみると、食品や生活用品が50%、旅行サービスが45%、アパレルが35%、家電が25%というデータが出ています。

引用元: https://bodygram.com/ja/blog/blogs-RepeatRate?_fsi=CczJKC6A

平均値よりも低い場合はアフターフォローやリピーター向けの特典を用意するなどの対策が挙げられます。

また、データ分析を行い、リピーターになりやすい顧客属性を浮き彫りにしたり、自社商品の中でリピート率の高いものとそうでないものを比較するなどして、顧客の潜在的ニーズを把握し、施策に反映すると良いでしょう。

まとめ

いかがでしたか?ECサイトの基礎知識について、お分かりいただけましたでしょうか。ECサイトについては今後も需要が拡大していくと考えられます。ぜひ何度もおさらいをして、ご自身の業務に活かしてみてくださいね。

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