楽天市場の定期購入とは?メリット・デメリットや設定方法、仕様変更を解説
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楽天市場でリピーター獲得を強化したい場合、活用したい機能のひとつが「定期購入」です。
定期購入は、一度申し込みをしたユーザーへ継続的に商品を届けられる販売方法で、水・サプリメント・食品・日用品などのリピート商材と相性が良い機能となっています。
一方で、
- 通常販売との違いがわかりにくい
- 2025年の仕様変更が複雑
- どう設定すればよいかわからない
と感じている店舗様も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、楽天市場の定期購入の概要やメリット・デメリット、設定方法、2025年のリニューアルによる仕様変更までまとめて解説します。
Contents
楽天の定期購入とは
楽天市場の定期購入は、リピート購入を促すために活用できる販売方法です。
通常購入とは異なり、ユーザーの申し込み後も継続的な注文につながるため、店舗側は売上予測や在庫計画を立てやすくなります。
ここでは、定期購入の基本的な考え方や注文が継続する仕組み、混同されやすい頒布会との違いについてご紹介します。
同じ商品を継続的に届ける販売方法

(画像引用 楽天Navi※RMSログイン必須:https://navi-manual.faq.rakuten.net/item/000038035)
楽天市場の定期購入とは、同じ商品を継続的に届ける仕組みになっています。
ユーザーは申し込み時にお届け間隔を指定でき、設定したスケジュールにあわせて自動的に注文が確定します。
特に、日常的に消費する商品や一定の頻度で買い足しが必要になる商品は、再購入の手間を減らせるため定期購入と相性が良いといえるでしょう。
例えば、以下のような商品が挙げられます。
- ミネラルウォーター
- サプリメント
- 日用品
- コスメ
- 健康食品
一度申し込みをしてもらえれば継続注文につながるため、リピーター施策として活用されています。
定期購入の仕組み
定期購入では、ユーザーが申し込みをしたタイミングで、お届け予定が自動生成されます。
楽天市場では、お届けサイクルに応じて「最大24回」または「1年分」のどちらか短い方のお届け予定が作成される仕様です。
例えば、
- 3カ月に1回のお届け → 4回分(1年分)
- 2週間に1回のお届け → 24回分
といった形で自動作成されます。
また、ユーザーまたは店舗(RMS)側で完全キャンセルしない限り、注文は継続されます。
頒布会との違い
楽天市場には、定期購入と似た販売方法として「頒布会」という機能も用意されています。
どちらも一度の申し込みで継続的に商品を届けられる点は共通していますが、届ける商品の内容や回数の決め方は同じではありません。
| 項目 | 定期購入 | 頒布会 |
| 商品内容 | 同じ商品を継続して届ける | 回ごとに異なる商品も設定可能 |
| 回数 | 最大24回または1年分を自動生成 | 2〜12回を店舗側で設定 |
| 向いている商品 | 消耗品・リピート商材 | 季節商品・セット商品 |
同じ商品を継続して届けるなら定期購入、季節ごとに内容を変えたり、複数回に分けて違う商品を届けたりする場合は頒布会が適しています。
たとえば、サプリメントや日用品のように同じ商品を使い続けるものは定期購入、旬の食品や月替わりのセット商品などは頒布会と相性が良いでしょう。
楽天の定期購入のメリット
楽天市場の定期購入は、単発購入だけでは得にくい継続的な売上を作りやすいのが特徴です。
リピーター獲得だけでなく、在庫計画や販促設計の面でもメリットがあります。
ここでは、店舗側が定期購入を導入するメリットを3つご紹介します。
メリット1 売上の安定化につながる
定期購入は、ユーザーからの継続注文を前提とした販売方法です。
単発購入に比べて次回以降の注文を見込みやすいため、月ごとの売上予測を立てやすくなります。
また、継続ユーザー数を把握できれば、仕入れや在庫の準備もしやすくなります。
売上の波を抑えながら、安定した店舗運営を目指せる点は、定期購入を導入する大きなメリットです。
メリット2 リピーターの獲得につながる

(画像引用 楽天Navi※RMSログイン必須:https://navi-manual.faq.rakuten.net/item/000051588)
定期購入は、一度申し込みを獲得できれば継続注文につながりやすい点が特徴です。
特に、日常的に消費する商品は再購入の手間を減らせるため、通常購入よりもリピート購入につながりやすくなります。
そのため、継続購入を前提とした商品を扱う店舗にとって、定期購入はリピーター施策のひとつとして検討しやすい販売方法といえるでしょう。
メリット3 運用効率が上がる
定期購入では、ユーザーが毎回商品ページを訪れて購入手続きをする必要がありません。
一度申し込みが完了すれば、設定されたサイクルに沿って注文が継続するため、店舗側も毎回の再購入を促す施策に頼りすぎずに売上を作りやすくなります。
また、定期購入ユーザーに向けた施策を設計しやすい点もメリットです。
例えば、以下のような施策が考えられます。
| 施策例 | 内容 |
| 定期購入限定価格 | 通常購入よりお得な価格を設定し、定期購入を選ぶ理由を作る |
| 定期購入限定特典 | ノベルティや増量などを用意し、継続利用の後押しにつなげる |
通常購入とは別に定期購入ならではのメリットを用意することで、継続利用の後押しにつながります。
楽天の定期購入のデメリット
定期購入はリピーター獲得や売上の安定化に役立つ一方で、通常購入とは異なる運用上の注意点もあります。
導入後に想定外の負担が発生しないよう、ユーザー側の申し込みハードルや店舗側の対応業務、価格設計の難しさを事前に把握しておくことが大切です。
初回購入のハードルが高い
定期購入は「継続前提」の購入方法であるため、通常購入よりも申し込み時の心理的ハードルが高くなりやすい傾向があります。
特に、
- 解約方法がわかりにくい
- いつまで続くかわからない
- 本当に使い続けるかわからない
といった不安を感じるユーザーも少なくありません。
そのため、商品ページでは定期購入の仕組みや解約条件をわかりやすく伝えることが重要です。
解約・変更対応の運用負担がある
定期購入では、配送サイクル変更や解約などの問い合わせが発生します。
通常販売よりも顧客対応が増えやすく、運用体制を整えておく必要があります。
また、継続配送が前提となるため、在庫管理や配送スケジュール管理も重要になります。
価格設計の難易度が高い
楽天市場の定期購入では、通常購入価格よりも定期購入価格を5%以上安く設定する必要があります。
そのため、単純に割引するだけでは利益率が下がる可能性があります。
- 原価
- 配送コスト
- 継続率
- LTV
なども考慮したうえで、価格設計を行うことが重要です。
定期購入に向いている商品
定期購入は、すべての商品に適しているわけではありません。
継続的に使われる商品や、一定の頻度で買い足しが発生する商品ほど、ユーザーにとって定期購入を利用するメリットが生まれやすくなります。
ここでは、楽天市場で定期購入と相性の良い商品の特徴を紹介します。
消耗品・定期的に使う商品
定期購入は、継続的に消費する商品と相性が良い機能です。
例えば、以下のような商品が挙げられます。
- ミネラルウォーター
- 洗剤
- ティッシュ
- サプリメント
- コンタクト用品
ユーザーが定期的に買い足す商品ほど、定期購入につながりやすくなります。
リピート頻度が高い商品
食品・コスメ・健康食品なども、定期購入と相性が良いカテゴリです。
特に、使用頻度が高い商品や、習慣化しやすい商品は継続利用につながりやすい傾向があります。
一方で、単発購入が多い商品や、購入頻度が低い商品は定期購入と相性が良くない場合があります。
楽天の定期購入商品の設定方法
楽天市場の定期購入商品は、RMSの商品登録画面から設定できます。
基本的な商品情報の登録は通常商品と共通していますが、定期購入では価格やお届け設定など、追加で確認すべき項目があります。
ここでは、定期購入商品を登録する際に押さえておきたい主な設定手順を紹介します。
1. 商品登録画面から商品タイプを選択する

(画像引用 楽天Navi※RMSログイン必須:https://navi-manual.faq.rakuten.net/item/000046711)
RMSの「商品一覧・登録」から新規商品登録を開きます。
その後、以下のいずれかの商品タイプを選択します。
- シングルSKU
- マルチSKU
通常購入商品の登録と共通する項目は、通常商品と同様に入力します。
2. 定期購入設定を「設定する」に変更する

(画像引用 楽天Navi※RMSログイン必須:https://navi-manual.faq.rakuten.net/item/000046711)
商品登録画面の「定期購入」タブを開き、定期購入設定を「設定する」に変更します。
また、注文ボタンの表示設定によって、販売価格の必須項目やサーチに表示される価格が変わります。
なお、注文ボタンを非表示にした場合、楽天市場の検索結果に商品が表示されなくなるため注意が必要です。
| ボタン表示設定 | 販売価格必須設定 | サーチ表示価格 |
| 注文ボタン表示 定期購入ボタン表示 |
通常購入販売価格 必須
定期購入販売価格 必須 |
通常購入販売価格 |
| 注文ボタンのみ表示 | 通常購入販売価格 必須
定期購入販売価格 不可 |
通常購入販売価格 |
3. 定期購入販売価格・初回価格を設定する

(画像引用 楽天Navi※RMSログイン必須:https://navi-manual.faq.rakuten.net/item/000046711)
次に、定期購入販売価格と初回価格を設定します。
定期購入販売価格は、ユーザーが継続して購入する際の1回分の価格です。
初回だけ価格を変えたい場合は、初回価格も設定できます。
例えば、初回のみ試しやすい価格にしたい場合や、初回特典を付ける場合などに活用しやすい項目です。
また、楽天市場の定期購入では、定期購入販売価格を通常購入価格より5%以上安く設定する必要があります。
価格を下げすぎると利益率に影響するため、原価や送料、継続率も踏まえて設定することが大切です。
マルチSKU商品の場合は、SKU単位で価格を設定できます。
バリエーションごとに価格が異なる商品では、各SKUの通常購入価格とのバランスも確認しておきましょう。
※販売価格は、お届け回数全体の合計金額ではないため、入力時は注意
4. お届け設定を入力する
ユーザーが指定できるお届け日の条件を設定します。
商品の特性や配送体制にあわせて、適切なお届けサイクルを設定しましょう。
| 設定項目 | ユーザーが選べるお届けサイクルの例 |
| 月ごとに日付を指定 | (例)毎月10日、2カ月ごとの15日、3カ月ごとの月末など |
| 週ごとに曜日を指定 | (例)毎週月曜日、2週間ごとの金曜日、4週間ごとの土曜日など |
| 両方を指定 | ユーザーが月単位・週単位のどちらかから選択可能 |
5. 登録後に商品ページを確認する

(画像引用 楽天市場 定期購入:https://event.rakuten.co.jp/regular/)
登録完了後は、PC・スマートフォンの商品ページを確認します。
- 定期購入ボタンが表示されているか
- 価格表示に問題がないか
- サイクル設定が正しく表示されているか
などを確認しておくと安心です。
楽天の定期購入の仕様変更
2025年3月、楽天市場の定期購入・頒布会機能がリニューアルされました。
従来の運用から大きく変わった点もあるため、現在運用している店舗様も確認しておきましょう。
通常商品と定期購入商品のページが統合された
以前は、通常商品ページと定期購入商品ページを別々に作成する運用が一般的でした。
しかし、リニューアル後は、通常商品ページ内で定期購入設定を行う仕様へ変更されています。
これにより、従来の定期購入専用ページは継続利用できなくなり、設定内容によっては商品が自動で倉庫へ移動されるケースもありました。
定期購入価格は通常価格より5%以上安く設定する必要がある
リニューアル後は、定期購入販売価格を通常購入価格より5%以上安く設定する必要があります。
条件を満たしていない場合、販売継続ができなくなる可能性があるため注意が必要です。
また、初回価格についても同様に、通常購入価格より5%以上安く設定する必要があります。
在庫の引き落としタイミングが変更された
定期購入のリニューアルにより、在庫が引き落とされるタイミングも変更されています。
以前は、購入申込時に全お届け回数分の在庫がまとめて引き落とされる仕組みでした。
リニューアル後は、購入申込時に初回分の在庫が引き落とされ、2回目以降は各お届け回の注文確定時に1回分ずつ在庫が引き落とされます。
今後のお届け分がまとめて差し引かれるわけではないため、次回以降の配送に必要な在庫を定期的に確認しておきましょう。
注文確定や在庫管理に関する機能が追加された
定期購入のリニューアルでは、注文確定や在庫管理に関する機能も追加されています。
代表的なものが、注文確定前の商品チェック機能や注文確定保留機能です。
例えば、購入申込に紐づく商品が削除されている場合や、SKU管理番号の変更によって申込情報と商品情報が一致しない場合、注文確定が保留になることがあります。
また、在庫が不足している場合も注文確定に影響するため、店舗側で状況を確認できるよう通知機能が追加されています。
定期購入は継続注文が前提となるため、商品削除やSKU変更、在庫不足がそのまま次回以降のお届けに影響する点に注意が必要です。
お届け準備期間の仕様が変更された
定期購入のリニューアルにより、お届け準備期間の扱いも変更されています。
以前は店舗ごとにお届け準備期間を設定できましたが、リニューアル後は全店舗共通で一律10日に統一されました。
また、ユーザー側で以下の操作が可能になりました。
- お届けサイクル変更
- 数量変更
ユーザーにとっては変更しやすくなった一方で、店舗側では変更内容や次回お届けへの影響を確認する運用が必要です。
なお、支払い方法については、定期購入・頒布会で一部の前払い決済が利用できなくなっています。
セブンイレブン前払い、ローソン・郵便局ATM等の前払い、銀行振込などは対象外となるため、購入時の選択肢にも注意が必要です。
定期購入を導入する前に確認したいポイント
定期購入は、リピーター獲得や売上の安定化に役立つ一方で、導入後の運用体制まで含めて準備しておくことが大切です。
価格や在庫、顧客対応の設計が不十分なまま始めると、利益率の低下や配送トラブルにつながる可能性があります。
ここでは、定期購入を導入する前に確認しておきたいポイントを整理します。
価格設計を事前に決める
定期購入サービスのシステム利用料は、通常購入商品にかかるシステム利用料の料率に2%を付加した料率となるため、通常購入よりもコストが増える点も踏まえて価格を設計する必要があります。
そのため、定期購入価格を設定する際は、通常購入価格との差額だけでなく、システム利用料・送料・原価を含めて利益が残るか確認しておきましょう。
▶︎通常商品にかかるシステム利用料はこちら(RMSログイン必須)
在庫・配送体制を整える
定期購入は継続配送が前提となるため、安定して配送できる体制が必要です。
在庫切れや配送遅延が発生すると、継続率低下につながる可能性があります。
解約・変更対応フローを決める
定期購入では、サイクル変更や解約対応などの問い合わせが発生します。
あらかじめ対応フローを整理しておくことで、運用負担を抑えやすくなります。
まとめ
楽天市場の定期購入は、リピーター獲得や売上の安定化に役立つ販売方法です。
一方で、価格設計や在庫管理、顧客対応など、通常購入とは異なる運用面の準備も欠かせません。
2025年のリニューアルで仕様も変わっているため、最新のルールを踏まえながら、自店舗の商品や運用体制に合った活用方法を検討していきましょう。