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ECサイトのSEO対策を仕組みから具体的な対策まで徹底解説!

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 「ECサイトの売り上げUPにつながるSEO対策を行いたい…!」そんなお悩みを抱えている方が多いのではないでしょうか?SEO対策はECサイトへの集客を強化するために重要な施策の一つです。この記事では、SEO対策の仕組みや重要性、具体的にどのような施策を行うのか、売り上げへの繋げ方などについて詳しく解説します。

1.SEOとは

 まず、そもそもSEOとは何かについて解説します。SEOとは、Search Engine Optimization(サーチエンジンオプティマイゼーション)の略で、日本語では「検索エンジン最適化」と訳されます。分かりやすく言い換えると、SEOとは「検索エンジンからのアクセスを伸ばすためにサイトやコンテンツを構築し、それらを検索上位に表示させるための対策」です。

・検索エンジンとは

 SEOの日本語訳にもある「検索エンジン」について説明します。SEO対策における検索エンジン=Googleという認識で概ね問題ありません。検索エンジンはGoogleだけではなく、日本ではYahoo!もGoogleに次いでユーザー数が多いですが、Yahoo!はGoogleと同じ検索エンジンを使っており、この二つの検索エンジンのユーザーは日本全体の約9割を占めています。このことから、「GoogleからユーザーがアクセスしてくれるWebサイトやコンテンツを構築することがSEOである」と言えます。

・検索結果が表示される仕組み

 次にユーザーが検索してから検索結果が表示されるまでの仕組みを理解しましょう。以下はユーザーがキーワードを検索してから検索結果が表示されるまでの流れを表した図になります。

検索結果が表示される仕組み

 ユーザーが検索したキーワードはデータベースと照合され、キーワードと関連の高い順で表示されます。データベースは、クローラーと呼ばれるプログラムが無数にあるWebサイトを日々巡回し、収集した情報のことです。Webサイトがデータベースに登録されることを、インデックスといいます。

以上のことを踏まえると、SEO対策とは以下を目的としてサイトを構築することです。

・クローラーが巡回しやすくすること
・ページがインデックスに登録されること
・ターゲットとなるユーザーの検索結果に表示されること

検索エンジンの仕組みをよく理解した上で、SEO対策を行いましょう。

2.SEOの特徴

次にSEO対策の特徴について説明していきます。

SEO対策を行うメリット

✔購買意欲の高いユーザーからのアクセスを得ることができる

 SEO対策の効果が出た場合、上位結果に掲載結果されるため自然検索からの流入が増加します。「検索」という行動は興味や関心から生まれるため、検索してアクセスしてくるユーザーは比較的購買意欲が高いユーザーであると言えます。(広告などと比較して)これらのユーザーのアクセスを伸ばせる点は非常にメリットであるのです。

✔長期的なアクセスを見込める

 一度上位結果に表示されると、長期的に上位結果に表示されるケースは多くあります。そのため、ユーザーからの長期的なアクセスが期待できます。

ページの順位変動は、競合サイトの動きやGoogleのアルゴリズム変更などによって変化することはありますが、定期的に状況を把握し、適切なSEO対策をしていれば継続的に効果を発揮することができます。

✔ユーザーからの信頼獲得やブランディング効果に繋がる

 欲しいものを検索して上位検索結果と3ページ目に出てきた商品とを比較して、どちらの商品の方が信頼できるでしょうか?多くの人が上位検索結果に表示された商品と答えると思います。 また、認知度の低かった商品でもSEO対策で上位結果を獲得することで「○○(商品)といえば〇〇(ブランド名)」という印象をユーザーに持たせることができます。

SEO対策を行うデメリット

✔必ず効果が出るとは限らない

 SEO対策は効果が出る確実な保証はありません。しかし、Googleは公式にSEOガイドラインを発表しており、上位表示されているサイトはガイドラインを元にSEO対策を行っています。効果が出る確証はありませんが、SEO対策をしない限りは検索結果上位には表示される可能性は低くなるのです。

✔効果が出るまでに時間がかかる

 SEO対策は行ってから効果が出るまでに時間がかかることがほとんどです。また、ビックキーワード(検索数が多いキーワード)になればなるほどSEO対策で効果を上げるために時間を要します。

具体的にどのくらいの時間を要するかというと、Google公式では、変更に着手してからメリットが得られるまで4ヶ月から1年かかると言われています。あくまでこれは目安ですが、SEO対策には効果が出るまで根気強く継続する力が必要です。

✔アルゴリズム変動の影響を受ける

 Googleのアルゴリズム変更に伴う検索順位の変動はSEO対策にとってはつきものです。アルゴリズム変動の影響が大きくても、数日で元の順位に近い順位に戻るようなパターンもあります。検索アルゴリズムが変更されても、高い順位が狙い続けられるように定期的に情報収集、現状理解は実施するようにしましょう。

他の集客対策との比較

 集客対策はSEO対策以外にも以下のような対策があります。
自社の状況、費用、リソースなどに最適な集客施策をご選定いただくことも重要です。

他の集客対策との比較

3.ECサイト運営にSEO対策は必要?

 以上のSEO対策のメリット・デメリット踏まえて、「結局、SEO対策は必要なの?」という疑問をお持ちの方がいらっしゃると思います。

ECサイトの売り上げを伸ばすためにはSEO対策は必須

 結論、SEO対策はECサイトで商品を扱う場合必須の対策です。どれだけ商品が素晴らしいものでも自社サイトにアクセスして初めて、ユーザーに商品の魅力を伝えることができます。そのため、SEO対策で検索結果上位に表示されることが売り上げに直結する、と言っても過言ではありません。
また、数ある集客対策の中でもSEO対策は軌道に乗るとノーコストでの中長期的な集客が見込めるため、非常に有力な集客対策であると言えます。

 SNSによるマーケティングが確立している場合でも、SEOとの併用が求められます。なぜなら、SNSで集客できる層と自然検索から集客できる層は異なるからです。
SNSはユーザーの興味関心を軸にコンテンツが表示されるため、自社商品を知らなかった潜在的なユーザーにも画像などを用いて訴求できる一方、購買意欲が高いユーザーに表示されるとは限りません。

 SEOは検索キーワードを軸にコンテンツが表示されるため、購買意欲の高いユーザーに向けて訴求できる一方、訴求できるユーザーはキーワードを検索した人に限定されます。 以上のことから、「より広い層のユーザーにアプローチするためにはSEOとSNSは平行して行うべきである」、と言えます。

4.ECサイトのSEO対策の具体的な施策

 ここからは、SEO対策は具体的にどのような施策を行うのかを紹介します。SEO対策は、以下の3つに分類されます。

・内部対策
・外部対策
・コンテンツSEO

それぞれについて紹介していきます。

内部対策

 内部対策とは、自社ドメインの評価をあげて検索結果からの流入を増やすための施策です。内部対策は目的ごとに分けると、「クロール最適化のために行う施策」、「インデックス最適化のために行う施策」、「ユーザビリティ向上のために行う施策」の3つに分けることができます。

✔クロール最適化のために行う施策

・サイト構造の単純化

 ユーザーやクローラーが目的のページにアクセスできるように、サイト構造を単純化することが重要です。Googleはサイト内のリンク階層を単純化することを推奨しています。
一般的に、目的のページに2クリック以内で辿り着ける構造にすることが望ましいとされています。それ以上になってしまうと重要なページではないと認識されてしまう可能性があるので注意しましょう。

・パンくずリストの設定

 パンくずリストとは、サイト内の階層構造をリスト化したナビゲーションのことを言い、ユーザーがサイト内でどの位置にいるかを示すものです。パンくずリストの設定もGoogleが推奨しています。
パンくずリストを設置することで、検索エンジンに対し自社サイトが論理的な階層構造を持っていることを伝えることができます。

・XMLサイトマップの送信

 XMLサイトマップとは、サイト運営者がGoogleに対してサイト内の各ページ情報(URLや優先度、最終更新日、更新頻度などの情報)を示すファイルの事です。これらをGoogleに送信することで、クローラーの巡回を手助けします。

・robots.txtの設定

 不要なページや優先度の低いページを「robots.txt」 と呼ばれるファイルで指定することで、クローラーの巡回を手助けします。特にページ数の多いサイトや、扱う商品数の多いサイトなどは、クローラーがサイトの全ページを巡回することが難しくなるのでrobots.txtを設定すると良いでしょう。

・SSLの適用

 SSLとは、インターネット上でデータを暗号化して送受信する仕組みのひとつです。企業ホームページにSSLを導入すると、データ通信が暗号化され、セキュリティ効果が高まるという効果があります。

✔インデックスの最適化のために行う施策

・タイトルの最適化

 タイトルとはページごとについている短い名前のことであり、ユーザーが実際にクリックする箇所です。赤線で囲った部分が、タイトルに当たります。

タイトルの最適化

 タイトルは、検索結果のコンテンツをユーザーが一読で理解できるようにすることや、検索キーワードとの関連性が高いことを示すキーワードが必要です。ユーザーはタイトルを読んでクリックするかどうかを決めるため、適切なタイトル設定が必要になります。
また、文字数は30文字程度になることを意識しましょう。PCでは30文字、スマートフォンでは35文字まで表示されます。

・ディスクリプションの設定

 ディスクリプションとは、ページの内容を表す説明文のことです。赤線で囲った部分が、ディスクリプションに当たります。

ディスクリプションの設定

 ディスクリプションも検索結果に表示されることがあるため、タイトルと同じく適切な設定をしましょう。また、文字数がタイトルよりも多く表示できるため、タイトルで伝えきれなかったページの内容を端的に伝える意識をしましょう。
また、文字数はPCでは120文字程度、スマートフォンでは60文字程度まで表示されます。そのため、前半の60文字程度でページ内の情報の概要を説明し補足情報があれば120字以内に収まるように追加しましょう。

・見出しタグの設定

 大見出し(h1タグ)、中見出し(h2タグ)、小見出し(h3)というWebサイト上での見出しを設定しましょう。見出しを設定することで、ユーザー・検索エンジンの両方がページの構成や構造を理解しやすくなります。
文字数の制限はありませんが、20文字以内に収めることでユーザーの読みやすさが向上するので一つの目安にすると良いでしょう。

・画像の説明を記述

 サイトで画像を使用する際に、わかりやすいファイル名を付けて、「alt 属性」で説明しましょう。
「alt属性」とは、imgタグでどのような画像が指定されているのか判断するもので、以下のフォーマットに記述することで設定できます。

<img src=”画像を指定するパス” alt=”画像を説明する文” />

以下は弊社HPの一部ページですが、「Instagram投稿」の画像をalt属性で説明しています。何らかのエラー画像が表示されなかった際にはその画像が「Instagram投稿」の画像であることを知らせることができます。

画像の説明を記述

・URLの正規化

スマホ用サイトと通常サイトを別URLで作成しているケースであると、同内容のページに複数のURLでアクセスできることになります。そのため、クローラーからの評価が分散して検索結果が低くなってしまいます。そのような場合はHTTPヘッダで正規URLを指定するなどし、自社サイトURLを正規化しましょう。

✔ユーザビリティ向上のために行う施策

・キーワード選定

 検索上位獲得を目指すキーワードを選ぶことは、SEO対策の中でも特に重要な施策の一つです。キーワードは検索ボリュームによって以下の3つに分類されます。

キーワードは検索ボリュームによって以下の3つに分類される

 ビッグワードは競合も多くなり、上位結果に掲載される難易度は高まります。イメージとしては、あなたがお米を販売しておりキーワード選定を行うとすると、「お米」がビックキーワード、「魚沼産 コシヒカリ」がミドルワード、「魚沼産 コシヒカリ 農家直売」がスモールワードに当たります。
また、検索ボリュームは日々変化するので同じキーワードでも時期によっては3つのうちどのキーワードに当たるのかは変動します。そのため、ビックキーワードだけでなくミドルワードや狙った成果に繋げやすいスモールワードもキーワードとして取り入れましょう。

・見やすい文字サイズにする

 ユーザーにとって文字サイズはユーザビリティに直結します。文字サイズが不適切だと読みにくさが生じ、自社サイトの商品や内容が素晴らしくても検索順位に繋がらない可能性があるので注意が必要です。
一般に(12~16px)がユーザーにとって見やすい文字サイズとされており、Googleは16pxを推奨していますのでページの文字サイズを見直しましょう。

・ページの表示速度を上げる

 Googleはページの表示速度が検索順位に影響することを発表しています。ページごとの表示速度は、PageSpeed Insights(ページスピードインサイト)というツールで測ることができます。

PageSpeed Insights
https://pagespeed.web.dev/?hl=ja

 PageSpeed Insights(ページスピードインサイト)は、自社サイトページのURLを入力することでURLのページ速度スコアとページの表示速度改善に必要なアドバイスをもらえるツールです。ツールを生かし、ページ速度改善に努めましょう。

・スマートフォン対応

 多くの人がスマートフォンから検索するため、スマートフォンに最適化していくことが重要です。具体的には何をするかというと、レスポンシブウェブデザイン(画面サイズの幅を基準にしたデザイン)にする、動的な配信にするなどの施策があります。

外部対策

 ここからは、外部対策について説明します。外部対策とは、他のサイトなど外部から評価され自社サイトをシェアしてもらう施策です。外部対策は、Googleが直接的に検索順位に効果があると言及している対策です。
外部対策は主に「被リンクの獲得」・「サイテーションの獲得」に分類でき、それぞれについて説明します。

・被リンクの獲得

 自社のサイトのリンクを外部サイトに貼ってもらうことを「被リンク」を獲得する、と言います。以前は、質を問わずやみくもに被リンク数を増やすという手法が使われることもありましたが、現在では逆効果であるとされています(ペナルティが課せられることも)。自社の商品やコンセプト等と関連性が高いページからの被リンクを獲得し、上位表示を獲得しましょう。 また、被リンクの獲得状況は、ツールを用いると効果検証をすることができます。ツールの代表例としては、Google Search Console が挙げられます。

Google Search Console
https://search.google.com/search-console/welcome?utm_source=about-page

 Google Search Consoleでは、被リンクの総数や、リンクされているページのURL、リンク元サイトのURLなどが調査できます。このようなツールを生かし、定期的に被リンク獲得ができているかどうか検証を行いましょう。

・サイテーションの獲得

 サイテーションとはネット上で企業名、サイト名などが言及されることを言います。サイテーション獲得は、掲載順位への影響だけでなく直接的な集客にも繋がります。具体的な方法としては、自社でSNSアカウントを運用して、投稿をシェアしてもらうという方法などが挙げられます。自社ECサイトのサイテーション獲得にはSNS運用が非常に効果的です。

また、SNS運用に関しては別の記事で紹介しておりますので宜しければご覧ください。

コンテンツSEO

 コンテンツSEOとは、主に記事コンテンツを作成して、自社サイト内にコラムとして蓄積していく施策です。良質なコンテンツをユーザーに届け、Googleに評価されるために重要な施策と言えます。コンテンツを作成する際には注意したい点がいくつかありますので、それらを紹介します。

✔ペルソナ設計を行う

 コンテンツを届けたい人(ペルソナ)を明確にして、コンテンツを作成することでメッセージ性をより強めることができます。自社商品に興味を持つ人がどんな人か、どんな悩みを抱えているかなどを想像しそれに沿ったコンテンツ作りをしましょう。

✔キーワード選定

 コンテンツを作成する際に、内容やテーマを表すキーワードを決める必要があります。コンテンツSEOは選ぶキーワードによって成果が大きく変わるため、戦略を立ててキーワードを選びましょう。
キーワードはペルソナ設計に基づいて、「このペルソナならこんなキーワードを検索しそう」という予想をしながらキーワードを決めると良いでしょう。スモールワードでもペルソナに合ったものであれば、実際に検索結果に届きやすくなります。
また、実際にそのキーワードを検索することも重要です。検索上位に有力なコンテンツ(競合)が存在するかどうかを確認し、勝てるかどうかを考察してからコンテンツを作成すれば、検索上位を獲得できる確率は上がります。 以上の点に注意し、ユーザーにとって充実したコンテンツを作成しましょう。

5.SEO対策を売り上げUPにつなげるためには

 SEO対策はあくまで「自社ECサイトの認知度やサイトへの集客力を上げるための対策」です。改善やサイトのユーザビリティ向上に努めなければ、売り上げUPには繋がりません。他の対策も並行して行うことで、SEOの効果が最大化されます。 また、SEO対策を継続しなければ競合に埋もれてしまう可能性もあります。SEO対策は一度上位結果に載って満足するのではなく、定期的に行うことも重要です。

6.SEOコンサルティングとは?

 自社でのSEO対策が難しい場合、SEO対策を専門とする企業に委託をするのも一つの手段です。弊社はSEO対策を含め、戦略設計から施策実行までEC事業全般をサポートしています。自社ECサイトに特化したSEO対策を行っておりますので、お気軽にご相談ください。

7.まとめ

 本記事は以上となります。自社ECサイトでのSEO対策についての理解は深まったでしょうか?正しいSEO対策を行い、自社ECサイトの売り上げUPに繋げてください。

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