回遊率とは、１回の訪問でユーザーがどれくらいのページにアクセスしたかがわかる指標のことです。一般的には、回遊率が高いほどサイトが魅力的であると言えます。この記事では、回遊率が低いページの特徴や、回遊率が低い原因、回遊率を高めるための回遊施策まで紹介させていただきますので、是非最後までお読みください。

回遊率とは

　回遊率とは、Webサイトの訪問数に対するページビュー数（PV数）のことであり、以下の計算式で求めることが出来ます。

回遊率＝PV数÷訪問数

１回の訪問でどれくらいページが閲覧されたかを表しており、回遊率が高いほど、ユーザーが１回の訪問で多くのページにアクセスしているということになります。また、たくさんのページにアクセスしたくなるほどコンテンツの魅力が高いサイトであるとも言えます。しかし、あまりにも回遊率が高すぎる場合には、コンテンツが多すぎてユーザーがサイト内で迷子になっている可能性も考えられるため、分かりづらいサイトになっていないかチェックするようにしましょう。

離脱率・直帰率との違い

・離脱率

　　離脱率とは、Webサイトを訪れたユーザーが、特定のページから離脱した割合のことであり、以下の計算式で求めることが出来ます。

離脱率＝そのページの離脱数 ÷ そのページのページビュー数

　離脱とはユーザーがブラウザを閉じたり、別のサイトへ移動したりして、元のサイトから離れてしまうことを指します。購入完了ページなど、ユーザーが自然に離脱する場合は離脱率が高くても気にしなくて良いですが、トップページや記事のページなどで変に離脱率が高くなっていないかをチェックするようにしましょう。

・直帰率

　直帰率とは、Webサイトを訪れたユーザーが、初めにアクセスした１ページのみ閲覧し離脱してしまった割合のことであり、以下の計算式で求めることが出来ます。

直帰率＝そのページの直帰数 ÷ そのページのセッション数

　セッション数とは、一定の期間におけるユーザーの訪問数のことで、一定の時間経過または日付変更等で数がリセットされます。

　直帰率が高いということは、ユーザーが他のページを見ることなく離脱してしまっているということです。別ページへ誘導する機能を備えたトップページなどで直帰率が高くないかもチェックしておくようにしましょう。直帰率が低くページ滞在時間が長いページ作りをすることが非常に重要です。

回遊率が重要な理由

　回遊率は、商品ページがどれだけ魅力的かどうかを表しているとも言える重要な指標です。回遊率が高いほどサイトが魅力的であり、商品を購入してもらえる可能性も高まると言えます。また回遊率が高いと、ユーザーが他の商品ページにアクセスする可能性が高まり、まとめ買いに繋がるため、顧客単価の増加にも繋がります。

サイト回遊率を調べる方法

　サイト回遊率を調べるためには、Google Analyticsを使用するのがおすすめです。
サイト回遊率が低い場合、離脱率の高いページを優先的に対策することで、サイト回遊率の改善につながります。

離脱率の高いページの特徴

　離脱率の高いページの離脱原因として考えられるのは、大きく分けて以下の2つです。

・ユーザーの期待に応えられていないこと

　ユーザーの期待に応えられていないページとは、ファーストビューがターゲットに刺さっていない、またはコンテンツの内容が微妙なページのことです。人が物事を判断するのに３秒かかると言われているように、ユーザーは自分の目的に適さないページだと分かると３秒で離脱してしまいます。ページを離脱され競合に見込み客を取られてしまわないよう、ファーストビューについて見直すようにしましょう。

・ユーザーの行動を促していないこと

　ユーザーの行動を促していないページとは、購買ボタンがわかりづらい、他のページへの導線を引いていないページのことです。ユーザーが購入しようと思っても、購入ボタンがどこにあるか分かりづらいと、購入する気も失せてしまいます。購入ボタンは分かりやすい場所に見やすいデザインで設置し、各ページには他ページへの導線を引いて回遊しやすいページにしましょう。

回遊率を高める方法

　Webサイトの回遊率を高めるため方法のことを、「回遊施策」と言います。回遊施策は様々ございますが、ここでは代表的な施策を５つ紹介させていただきますので、ぜひ参考にしてみてください。

LPO（ランディングページ最適化）

　ランディングページとは、Web広告からアクセスしたユーザーが最初に訪れるページのこと。LPOはLanding Page Optimizationの頭文字を取ったもので、ランディングページ最適化という意味です。ランディングページ最適化には、ユーザーの離脱を防ぎながらコンバージョンに繋がるよう様々な施策を講じることが必要です。デザインやキャッチコピー、ページの構成要素などの配置を変えることで何通りものLPを作ることができるため、最もユーザーが離脱せずコンバージョンに繋がる構成をテスト検証しつつ導き出しましょう。

関連・おすすめ商品の表示

　購買商品に関連する商品やおすすめ商品を表示しておくことも回遊率を高めるために必要です。
また、ユーザーは商品を購入した瞬間が最も購買意欲が高いといわれています。そのため購買商品に似た商品や店舗一押しの商品を表示させておくことで、回遊率を高めるだけでなく、顧客単価の増加にもつながるでしょう。

グローバルナビゲーションの設置

　ECサイト内の回遊を促すために、グローバルナビゲーションを設置するようにしましょう。グローバルナビゲーションとは、サイト内のどのページにも共通して表示される主要ページへのリンクのこと。スマートフォンでは、メニューをまとめて『三』のようなハンバーガーメニューとして設置する場合もあります。一度設置して終わりではなく、ユーザーが目的のページに最短でたどり着けるよう、改善を繰り返すことも重要です。ユーザーが迷子にならないよう、画面スクロールに合わせて固定しておくのもユーザーが回遊しやすくなるためおすすめです。

正確なカテゴリー分け

　商品を適切にカテゴリ分けしておくことも、回遊率を高めるために非常に重要です。
特にファッション系などの取り扱う商品が多いECサイトでは、アウターやトップスなど正確にカテゴリーすることが必要です。既存商品だけでなく、季節商品や新商品についても忘れずにカテゴリ分けを行い、ユーザーがサイト内を快適に回遊できるようにしましょう。

レビューの表示

　レビューは商品そのものの評価で、一見回遊率とは関係が無いように思えますが、実は回遊率を高めるために役立っています。レビューがあることで商品の価値が分かりやすくなりますし、レビューが高ければ店舗全体の評価も高く感じるため、その商品以外への興味も持ってもらいやすくなるのです。特にオンラインショッピングでは、ユーザーはどんな商品が届くか分からない不安から購入をためらいやすいので、レビューを表示させ不安を取り除くことが重要になります。

まとめ

　いかがでしたか？回遊率を高めることの重要性はお分かりいただけましたでしょうか。回遊率の低いサイトになってしまっていないかチェックしていただき、回遊施策を行っていただくことで、回遊率は高められますので、出来そうなところから是非挑戦してみてください。回遊率の高いサイトでユーザーに快適に買い物していただき、顧客単価もアップ出来るよう、常にサイトを改善していくようにしましょう。