自社ECサイトとモール型ECサイトの徹底比較!それぞれのメリット・デメリット
- ECサイト全般
これからECサイトを立ち上げようと思った時に、自社ECサイトを構築するか、モール型ECサイトに出店するかどちらかの方法で迷う方も多いと思います。
なんとなく違いをわかっていても、両者にどのようなメリット・デメリットがあるのか理解しきれない方もいるのではないでしょうか。 この記事では、自社ECサイトとモール型ECサイトのどちらに出店すべきかお悩みの方へ、それぞれのメリット・デメリットや、出店方法、費用等について説明いたしますので、ぜひ最後までお読みください。
ECサイトの種類と特徴
ECサイトは大きく分けると「自社ECサイト」と「モール型ECサイト」の2つの種類があります。
これからECサイトを構築するにあたり、非常に重要なことは自分がつくりたいECサイトがどちらの種類を選ぶことが適しているかをしっかりと判断し選択することです。
次項よりそれぞれの特徴、メリット、デメリットをご紹介していきます。
自社ECサイトの特徴
自社ECサイトとは独自のドメインを取得し、その企業や運営者自身が運営するECサイトのことを指します。サイト構築を一から行うため、完全オリジナルで自社のイメージに合わせたサイトを制作できます。
自社ECサイトのメリット
自社ECサイトはデザインや機能の面でも自由度が高く、納得のいくサイトを構築できます。独自ドメインや、デザインを活かして自社ならではのオリジナリティを打ち出すことができることが自社ECサイトのメリットです。
また、購買データや顧客データ等のデータが自由に収集できるので、ECサイトの改善や効果的なプロモーション立案といったマーケティング戦略に非常に役立ちます。
データをうまく活用できれば、顧客のニーズを知り、リピート率を上げる施策を幅広く効果的に打つことができます。
自社ECサイトのデメリット
自社ECサイトのデメリットは、「集客の難しさ」と「成果が出るまでに時間がかかる」ことがあげられます。
立ち上げたばかりのECサイトは、知名度がないので一から集客する必要があります。SEOによって自然検索の流入を獲得するにしても、早くて3ヶ月以上の時間が必要です。そのため、売上を含めた成果が出るまでに一定の時間がかかることは覚悟しておかなければなりません。
地道にサイトへの訪問者数を増やすこと、購買率を上げること、リピーターを増やすこと等のマーケティング能力も必要となるので、運営担当者は時間と負担がかかる可能性があります。
モール型ECサイトの特徴
モール型ECサイトとは、複数の店舗が集まって形成されたインターネット上のショッピングモールのことです。
楽天市場やAmazon、Yahoo!ショッピングが代表的なモール型ECサイトです。
モール型ECサイトのメリット
EC型モールへの出店の最大のメリットは、モールが有する集客力や、モールが提供する出店者向けのサービス・サポートを活用できることです。大手ECモールは膨大なアクティブユーザーを抱えているため、既に多くのユーザーがいる場所で販売を始めることができます。
また、すでにプラットフォームが用意され、テンプレートシステムが整備をされているので、専門的な知識がなくてもショップデザインや商品ページを作成できます。そのため、手順に従って設定を進めていくだけで、手軽に素早くECサイト運営をスタートする事ができます。
モール型ECサイトのデメリット
モール型ECサイトのデメリットは、モール内で同一商品や類似商品を扱っているショップが複数ある場合にお客様が比較検討するため、差別化が難しく、価格競争が起こりやすくなります。売上を獲得するために値下げを余儀なくされるケースも多く、競争が激しい商品を取り扱っている場合は利益を上げる事が難しいケースもあります。
また、決められたテンプレートに沿ってサイトを構築するため、自社ECと比べオリジナリティが出しにくく他店舗との差別化が計りにくくなる点や、顧客情報がモール側で管理されており、出店者は顧客情報にアクセスすることができないため、顧客情報をマーケティング活動に利用できないことも大きなデメリットといえるでしょう。
自社ECサイトの構築方法と特徴
独自のドメインを取って、その事業者自身が運営するECサイトが自社ECサイトです。
自社ECサイトの構築には複数の方法があり、デザインや機能のカスタマイズ性や制作コストが異なります。
最も手軽でコストをかけずに始められるのはASPですが、デザインやシステムの自由度は低くなります。一方、自社ECサイトをゼロから開発するフルスクラッチは時間や費用がかかりますが、デザインやシステムをイメージ通りに作ることができます。
ASP
ASPカートはECサイトの構築に必要な標準機能が準備されているので、手軽にECサイトを作成できます。また、ASPカートであれば初期費用がかからず、月額費用も安価なサービスが多いこともポイントです。
一方、フルスクラッチやパッケージといったECサイトの構築方法に比べると、カスタマイズ性や拡張性が低いことがデメリットとしてあげられます。使いたい機能を搭載したASPカートがない場合は、ほかの構築方法を検討するか、諦める必要があります。
クラウドサービス
クラウドサービスではECサイトの規模や必要性に応じて機能を追加できるため、費用対効果の高いECサイトを構築できます。また、ベンダー側が自社の目的や要望に応じて必要な機能を実装してくれるため、自社で専用のインフラを用意する必要がありません。
デメリットは、初期費用が高い点や、ベンダー側がシステムのソースコードを保有しているため、自社でメンテナンスや保守管理したいショップには不向きである点があげられます。
パッケージ
ECパッケージは、必要な機能があらかじめ搭載されているだけでなく、ECサイトごとの要望に合わせてカスタマイズすることを前提として作られているのでカスタマイズ性が高い点や、強固なセキュリティシステムが設計されている点がメリットです。
デメリットは、導入コストが高額であり、カスタマイズする度に追加コストが発生します。
オープンソース
オープンソースは、公開されているソースコードを使ってホームページに必要な機能を自由にカスタマイズできる、汎用性の高いECサイト構築方法です。また多くは無料でインストールできるため、簡易的なサイトであれば誰でも簡単に独自ドメインを使った自社サイトが作れます。
一方で、無料で誰でも簡単にインストールできるのでセキュリティ面に不安がある点がデメリットとしてあげられます。
フルスクラッチ
フルスクラッチ型の最大のメリットは、トップページデザインや商品画像の表示方法、レビューのなど、細部に至るまですべてを自在に設計して構築ことができることです。それにより、お客様の反応や市場トレンドに合わせて、ECサイトを改善しやすいのもメリットのひとつです。
反対に、構築や運用にかかる費用が高いといった点や、開発期間が長くなるといったデメリットがあります。
ECモールの特徴
ECモールは「集客力の高さ」が特徴で、ユーザーが検索したものに対してにヒットすれば、出店したばかりでも集客が可能です。自社ECサイトと比べ時間やコストがかかる施策を行わなくても、ECモール自体の利用ユーザーが自社ページへ訪問してくれる可能性があります。
AMAZON
楽天
Yahoo!ショッピング
Qoo10
自社ECサイト、モールECサイトどちらを選ぶべきか
自社ECサイトかモール型ECサイトかどちらで運営をすべきか迷った際には、下記の2点を考慮した上で決めるべきです。
1.取り扱う商材によって決める
「欲しいものは決まっているけれど、具体的にどの商品を買うか決まっていない」というお客様は、モール型ECサイトを利用する傾向にあります。その理由は、モールの検索機能を使えば、同一商品や類似商品を比較した上で購入する商品を絞ることができるからです。
マスな商品や消耗品などの競合が多い商品を販売する場合は、訪問者数が見込めるモール型ECサイトに出店することで、商品の露出を増やすことが可能になります。
一方でブランド品や専門品などを求めてショッピングをするお客様は、すでに購入する商品が明確になっているため、各々のECサイトから直接購入することを好みます。
ニッチな商品を販売する場合は、自社ECサイトを立ち上げてブランディングを行い、リピート客や顧客を増やしていくことをおすすめします。
2.自社のビジネスの展望を考慮して決める
ニッチな商品を販売する場合でも、商品やブランドが世間に知られていない場合、商品を探し当てて購入までに至るお客様は多くありません。スタートしたばかりの時期はモール型ECサイトの集客力を活用し、商品やブランドが認知されるようになったタイミングで自社ECサイトに移行するという戦略を取ることで、それぞれのメリットを最大限に活用してビジネスを展開することができるでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?自社ECサイトとモール型ECサイトにはそれぞれにメリットとデメリットがあり、どちらが優れているということではなく、自社に適した方法を選ぶことが大切です。
短時間で成果を出すべきなのか、ある程度時間がかかることを見越して自社ショップのブランディングを確率し、認知度を向上させて高利益を狙うべきなのか。
ショップの目指す方向性を見極め、自社に合ったECサイトの運営方法を見極め決断することが大切になるでしょう。